ただ歩けることのうれしさ


膝の痛みがひいてきて、ようやく普通に歩けるようになった。もちろん、
まだ走ることはムリだし、階段の下りでは注意していないと膝が抜けそ
うになることもある。でも、犬の散歩なら、もう大丈夫。子どもの送り
迎えだってできる。


たった、これだけのことが気持ちを明るくしてくれる。普通に歩けるっ
てだけなのに、心がうきうきするぐらいうれしい。40を過ぎる頃から
時々、体のあちらこちらに不具合が出始めた。痛風発作に始まり、腰痛、
そしてついこの間は肩の痛みとか。膝の痛みも昨年、同じところを反対
の足でやっている。


そんな年だということだろう。もっと節制しなさいという警告なのかも
しれない。実際、思うように歩けないってことが、どれだけストレスに
なるか。糖尿病で歩くことがままならない父親の姿などを見ていると、
ひしひしとわかる。気の毒としかいいようがない。


仕事の関係でパラリンピックの資料を読んでいると、普通に体を動かせ
ることが、いかに素晴らしいことかよくわかる。パラリンピックで頑張っ
ている人たちは、どちらかといえば後天的に障害を抱えた人が多い。つ
まり、以前は自由に体を動かすことができたのに、何らかのアクシデン
トでできなくなった。


これがどれほど辛いか。その辛さはいくら想像してもわかんないんだろ
う。体のどこかに障害を受けて、それでもパラリンピックなどに積極的
に取り組む人が、障害者全体の中でどれぐらいの比率になるのか。きっ
と多数派ではないとも思う。それぐらい動けないってことは、精神的な
ダメージになるはずだ。でも、この一週間ぐらいの経験で、彼らの辛さ
のほんの爪の先ぐらいは味わった(と思う)。


まだ空手の稽古を本格的にやれるところまではいかないけど、もうすぐ
復活できると思うとうれしくなってくる。今度はあんなことや、こんな
ことをやってみようなんて空想したりもする。そんなことが気持ちのハ
リになる。


空手の場合は、いくら理想の動きを頭の中で描いていても、実際にその
通りにできるわけもないのだけれど。でも、できる限りで少しずつ。稽
古できることが幸せなんやと思って、やっていきたいと思いました。







本日の稽古:

  砂袋:突き100本、拳立て30回、腹筋100回