そのコピーは変やろ2


「スペックだけでは、モノは愛せない」


これはSONYのモバイルノーtypeTの新聞広告。


コピー判別法( http://d.hatena.ne.jp/atutake/20050526)によれば
「スペックだけでは、モノは愛せない。だから買ってね」となる。この
時点ですでにかなりおかしい。だって意味わかんないですよね、このコ
ピーでは。


とはいえ広告としての完成度は高い。モバイルPCは肌身離さず持ち歩く
もの。似たようなものとして万年筆、手帳、財布がある。いすれも良い
ものは、使い込むうちに愛着がわくものばかり。だからSONYはモバイル
PCも質感を大切にしました、と。これがコンセプトだろう。


このコンセプト受けての品のあるビジュアルは、レベルが高い。正確に
色を再現するのが難しい新聞紙上にもかかわらず、しっとりとした質感
を出している。少し多いめのコピーもしっかり読ませる。いい広告表現、
なんだけど…。


でも、根本的なところでひっかかってしまう。


だって「PCって、1年前のモデルなんて使えませんよ。性能の進化は、
驚くぐらい早いんですから。だから、今年のモデルに買い替えてね」な
んて、煽ってるのがメーカーさんじゃないの?


さらにモバイルPCのように、仕事に使うものだったら余計に、最新型じゃ
ないと仕事になりませんよ〜、なんていってない?


しかも、あくまでも一般的評価なんですけど、SONYのPCって壊れやす
いので有名じゃないでしょうか。


確かに、この広告のバーガンディブラウンのVAIOはきれいだ。欲しいと
さえ思う。そこで、たとえば「PCの機能的進化なんて、もうそろそろ実
用上の限界まできてますよ〜ん。だから、これからは長持ち(=壊れな
い、頑丈ってことですね)するPCで、愛着の持てるようなデザインのも
のを使いませんか? もし、ハイスペックなCPUが出たりしたら、それ
だけ交換もできちゃいますから」なんてアピールなら、面白いんだけど。
もちろん大SONYがこんなこと言うのはありえないんだろうけどさ。


冗談じゃなくて、それぐらいのマシンが出てこないものか。とくにいま
使っているマッキントッシュのマシンで。







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