グロソブ、そろそろヤバいのか
グローバルソブリンという投資信託商品がある。純資産4兆2000億あま
り、日本最大のお化けファンドである。そこまで人気を集めている最大
の理由は、毎月分配型であること。要するに利回り配当をお小遣い感覚
で毎月くれるわけだ。
これが、なかなかいい利回りとなっている。年利でだいたい4.8%。この
ところの超低金利を考えれば、これはかなりおいしい。
このファンドは、ここ3年ぐらいずっと右肩上がりで資産を集めてきた。
その間、ほとんど広告は打っていない。そして基準価額は7900〜7800
円台をいったりきたり。
ところが、、このところ基準価額が低落傾向にある。7700円台まで落
ちて、何とかそこで踏ん張っている感じだ。タイミングを合わせるよう
に資産の増え方が鈍ってきた。要するに、この商品を買う人の伸びが落
ちてきている。
もともとこの毎月分配型というのは、タコが自分の足を食べているよう
な側面を持っている。また投資で得た利益のすべてを再投資に回すので
はなく、利益として還元するわけだから、投資効率はベストを追求して
いるともいえない。それでも、みんなが買っているようだし、利回りも
悪くない、しかも毎月、お小遣いをくれるってのが、これを買う人が増
え続けた背景にある。
しかし疑問である。ここで、なぜ広告なのか。
あんまり考えたくないけど、投資回収がうまくいっていないんじゃない
いか。だから配当原資が足りない。放っておくと資産が目減りしていく。
基準価額も下がっていく。と、この商品を解約する人が出始める。さら
に資産が目減りし、基準価額が下がり…と悪循環に入ってしまう。
そこで新規加入を募る。これでとりあえず資産の目減りを防げる。しか
し、広告を打つようになったというのは、かなり危険な兆候と見るべき
かもしれない。パンフレットを作ったりするのはともかくとして、少な
くとも新聞広告を打つコストは、予定外ではないのか。
とはいえパンフレットを使った店頭営業だけでは間に合わない。だから
手っ取り早い(しかしコストは高い)新聞広告に走った。なんて、こと
が真相じゃないことを祈りながら、ちょっと、ここ当分は基準価額の動
きから目が離せないようだ。
本日の稽古:
水泳をやりました、1時間かなりみっちり
誰もがグロ・ソブ(グローバル・ソブリン・オープン)を買う理由
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