福袋マーケティング


日本の人口のわずか1%


金融資産(不動産をのぞく)百万ドル以上を持つ人の割合だそうだ。そ
の数、134万人。いわゆるミリオンダラーベイビーである。大金持ちなん
である。これをお大尽と呼ぶ。


このお大尽マーケットが注目されている。


購買力は当然ある。しかし日本では、まだ未開拓のマーケットらしい
日経流通新聞/2005/6/22)。では、どうやって、このお大尽マー
ケットにアプローチをかけるか。


うろ覚えの記憶なのだが、確か名古屋に高島屋が進出した時にとったの
が福袋作戦だ。デパートにとっての至上課題は、いかに富裕層とコンタ
クトをとるか。とはいえ、そうした富裕層は当然、既存デパートががっ
ちりと押さえている。名古屋に新規参入した高島屋にとっては、まずそ
うした富裕層を探り当てること自体が、大きな課題となる。


そこで高島屋がとったのが福袋作戦。
ただし、そんじょそこらの福袋じゃない。総額1000万円相当(だっ
たと思う)である。この福袋を、300万円ぐらいで売り出した。


この作戦の狙いは、次の2点だろう。
1.PR効果
  1000万円の福袋なんて、それだけで話題になる。
2.富裕層のリスティング
  300万円すぐに出せる層≒富裕層である
  

この福袋作戦の費用対効果をどう考えるか。上代1000万円相当とは
いえ、仕切りはどれだけ高くとも600万ぐらいだろう。ということは
この作戦に要したコストは実質300万ぐらいになる。これでどれだけ
の富裕層と接触することができたか。確か4,500人ぐらいだったと
記憶する。


仮に400人だったとして、リスト獲得コストは一人あたり7500円。
しかもこのリストは、300万する福袋をポンと買える人たちのリスト
である。費用対効果は十分あるはずだ。


なかなか、うまい作戦だと思う。


富裕層に接触したい。だからといって、富裕層のリストを高い金を払っ
て買うのではなく、福袋という仕掛けを噛ませることにより、PR効果も
含め一石二鳥の成果を上げる。


これを「急がば回れマーケティングと名付けよう。


そこで、一つクイズ。


つい最近、ある人に取材をして、これまたかなりの「急がば回れ」マー
ケティングの実例を聞いた。この人は、アジア貿易を自分のビジネスと
して展開したいと考えていた。そこで、日本でアジア系の語学学校を開
いた。


さて、この人はどんな「急がば回れ」戦術を考えていたのでしょうか?
おわかりになった方は、コメント欄に書き込むか、あるいはメールで回
答をお寄せください。













昨日の稽古:

  砂袋:突き110本、蹴り100本
  腹筋、拳立て、立禅