うまいタコ焼き、10個200円でどや!
「どや!」が効いてる。
このコピー、故・中島らも先生の本にあった一節。本のタイトルは忘れ
てしまったけど、コピーは強烈に印象に残っていた。
秘かに敬愛する師匠に教えていただいたキャッチコピー判定法
→ http://gold.ap.teacup.com/frankjuso/15.html
に照らし合わせてみても、
「うまいタコ焼き、10個200円でどや! だから買ってね」と。
お見事。
このコピーが素晴しいのは、伝えるべき価値がはっきりしている点だ。
しかも値ごろ感までわかる。そしてレトリックの妙。簡潔にして、明確
な言葉。わずか二十文字でこれだけのインパクトを出せるのだ。
もちろんキャッチコピーについては、いろんな考え方がある。「おいし
い生活」とか「不思議、大好き」とか、一世を風靡したコピーには、そ
れなりの魅力もある。昔は、こんなコピーを書けたらいいなぁと、ずっ
と思ってもいた。
でも、最近は違う。自分が書くテキストの意義を考えるようになった。
それは老い先の短さを意識するようになったからかもしれない。あと、
どれだけのテキストを書くことができるのか。ちょっと大げさに言えば
自分が生きた証は、書かれたテキストにしかないのだから。何かを書く
からには、書かれたテキストで何らかの価値を伝えたい、なんて大それ
た願いを持つようになった。
特に対価をいただいて書くテキストなら、その対価に見合うだけの価値
を提供すべきじゃないかと(うわ〜、こんなえらそうなことを言ってし
まって「じゃ君が今回書いたテキストにはあんまり価値を認められない
のでギャラも削っておくから」なんてクライアントに言われたらどうし
よう!)。
ではコピーの価値は何か。ややこしい言い方だけど、クライアントが提
供しようとしている価値を、きちんと言葉に置き換えること。さらに突っ
込んで考えるなら、価値とは、その受け手にとってのパフォーマンス/
コストで決まるから、コピーの中でコストまでを言い表せていればベス
トなんじゃないか。
なんてことをふと思った。
そんな「伝わるコピーを書けるライター、月10万でどや!」なんてね。
昨日の稽古:
富雄中学校体育館:19:00〜20:40
少年部
・縄跳びタイムトライアル
・基本稽古
・ミット(回し蹴りのバリエーション)
一般部
・防具をつけた相手へのフルパワースパーリング
- 作者: 中島らも
- 出版社/メーカー: 双葉社
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