その突き、実戦で使える?
速いのである。号令も、次の動作へ移るときも。何もかもが。
昨夜は松原道場(http://chu-chun.hp.infoseek.co.jp/kuken_matubara.htm)
の師範が来て、稽古を見てくれた。いつもとはかなりテンポが違う。普
通に正拳中段突きをやっても、号令とこちらの突きのタイミングが合わ
ないぐらいに。
準備体操のときからしてそうだった。この師範は、ちょっとせっかちな
人なんだろうかと思ったぐらい。でも指導のときの話し振りなどを聞い
ていると、とてもきちんと説明してくれる。
ただし、見本を示すときの動きは違う。速くて、きつい。これって、ど
ういうことかと考えていて気づいた。稽古中は一瞬たりとも気を抜かず、
常在戦場の心構えでいるということなのだ。
戦いの場にいるのであれば、常に気持ちを張りつめさせておかなければ
ならない。たとえ基本稽古とはいえ、ゆっくり構えているわけにはいか
ない。そこまでの集中力をもって稽古した方がいい、ということなのだ。
さて、いつも基本稽古の時には、目の前に相手がいるものとして突きや
蹴りを出すように心がけてきた。子どもたちにも、そんな話をしている。
が、まだまだ甘かったということだろう。
これまで想定していた相手とは、黙って殴られたり蹴られたりしてくれ
るイメージである。その相手に対して、たとえ基本といえどもきちんと
効かせる突きや蹴りを出せているのかと考えながら稽古してきた。
が、さらなるレベルアップをめざすなら、その相手からの反撃もあり得
るとイメージするわけだ。そう考えるなら、三戦立ちからの正拳中段突
きといえども、速く強く突き込んだ後は、すぐに反撃に備える体制に戻
るべきだろう。さらに二の矢、三の矢を撃つことを考えれば、突いて戻っ
て構え直して、とゆったり動くのではなく、突いて戻りながら、その瞬
間には次の突きへと意識と体の流れを切り換えることが必要だろう。
もちろん、簡単にできることではない。それがわかっているから、これ
まで指導してくださっている方は、あえてペースを落としているのだと
思う。でも、本当は、あらゆる動きをもっと素早くすること、少なくと
も、迅速さをいつも意識すること。それが次のレベルへの第一歩なんだ
と思った。
本日の稽古: