管理者付き洗車場は売上10倍


月間利用者、約3000人。


スタッフが常駐するコイン洗車場は、無人洗車場と比べて5倍の集客数
となっている(日経流通新聞8月7日より)。JAVA DD&Aが展開する
洗車場は現在、40店舗弱。売上高が06年3月見込で16億だ。


計算すると次のようになる。
・1店舗あたり年間売上
 →16億÷40店舗=4000万/店舗
・1店舗あたり月間売上
 →4000万円÷12ヶ月=330万円
・客単価
 →330万円÷3000人=1100円
  

客単価1000円は従来型の無人コイン洗車場の2倍になるらしい。


無人洗車場との違いはもう一点ある。洗車機である。ブラシを使わず水
圧だけで汚れを落とす機械を使っている。


顧客メリットを整理してみると、次の2点になる。
1.洗車機でクルマを傷付ける心配がない
2.ややこしい不良などがいないため安心して洗車できる


これを裏返して考えれば、現状の無人洗車場に対しては、2つの不満が
あることになる。
×1.ブラシ式の洗車機だと愛車にキズがつく恐れがある
×2.無人のために不良などがいてからまれる恐れがある


この2つの不満を解消するだけで、客単価は2倍に、客数は5倍。
ということは単純計算で考えれば売上は10倍になっている。


このビジネスモデルがどれだけの収益性を持っているかは不明だ。収益
性をみるためには従来式とは異なる機械の導入コスト、水道代(水圧で
汚れを落とすために従来式よりもコストアップになると思われる)、人
件費(スタッフ2人として80万ぐらいか)などを加味して考える必要
がある。


とはいえ現状では競合他社は存在しないらしい。現状のビジネスモデル
に対する顧客の不満を探り、それを解消するだけで売上10倍。


コイン式洗車場といえば、普通は無人だから。
この業界常識が引き起こしている顧客不満に目をつけ、業界的に『非常
識』な対策を実施することが新しいビジネスモデルにつながった。


JAVA DD&A社。今後の展開に注目したい。





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