言葉の力とは


言葉は人の気持ちを動かす。


たとえば「がんばって!」のひと言が、もうダメだと思っている気持ち
に、あと一歩踏み出す力を与えてくれたり、あるいは「お前はダメな奴
だな」といわれて、何もできなくなってしまったり。


思いを人に伝えるのも言葉だ。


「お前は、お父さんの宝物やから」「あなたは、私のこれからの人生に
欠かせないパートナーだから」。わざわざ言葉にする必要がないぐらい
の行動をしておいて、さらに言葉で伝える。これが理想なんだと思う。


伝わった思いが、人を動かす力になる。


コピーも同じだ。ただ「買ってください」では、思いは伝わらない。な
ぜ、その商品やサービスを産み出したのか。特定のお客様に、特定の価
値をもたらすと考えたからだろう。であるなら、その価値を言葉に置き
換えて伝えないと。


その製品は、そのサービスは、誰に、どんな価値をもたらすのですか?


この質問にきちんと答えることから本来のマーケティングはスタートす
る。逆に考えればマーケティングとは、こ難しい理論をこねくり回すの
ではなく、極めて単純な作業だ。一部上場の大企業でなくとも、マーケ
ティングはできる。というか、実際にはやっているはずだ。それができ
ているからこそ、お客様がついてくれているのだろう。


だから自社が提供している価値をお客様に聞くことは、とても大切な自
己検証になる。と同時に、そのときお客様から引き出した言葉が、価値
を伝える言葉を産み出すための原石になる。


御社の価値は何ですか?
あなたのお店の価値は?


売上が下がったときは、この質問をしてみることが一番の薬だと思う。





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