子どもの脳は大丈夫か


一年間で1890件。


2004年度に公立小学校の児童が起こした校内暴力の件数だ(日経9
月23日号)。前年対比18.1%増となっていて、教師に対する暴力
は32.8%も増えている。


これが一体何を意味するのか。


本質的な問題は、子どもの脳内変化ではないか。それも食べ物が引き起
こす。たとえば頭をよくする食べ物があることは科学的にわかっている。
具体的にはタケノコ。これに含まれるチロシンがとても脳にいい。ある
いは豆に含まれるコリンは記憶力を高める効果がある。


その逆も当然ある。つまり頭を悪くする、もう少し科学的に表現するな
ら、脳にダメージを与える食べ物もあるということだ。この代表選手が
カリウム。これを摂りすぎると脳が興奮しすぎるようになる。つまりち
ょっとしたことで抑えが利かなくなってしまう。


塩化ナトリウムにも似たような性質がある。あるいは添加物にも環境ホ
ルモンのように脳にダメージを与えるものがある。食生活の影響は脳に
も出る。その結果、脳機能障害が起こり、電車の中で平気で地べたに座
り込んで、化粧するような子どもたちがでてくる。


彼らは脳の一部がダメージを受けているために、自己認識や社会関係を
うまくできなくなり、まわりを気にすることができない。友だちと仲良
くすることもできない。教師の言うことも理解できない。


いまの子どもたちがそうした危険物質を食べている可能性は大いにある。
彼らが好んで食べるジャンクフードには、カリウムや塩化ナトリウム、
あるいは添加物がてんこもりだ。あるいは冷凍食品だって、よく選ばな
いと危ない。


のだが、いま主婦が三十代ぐらいの家庭では、食卓が壊れているという
調査結果がある。アサツー・ディ・ケイが行っている『食DRIVE』調査
によれば「朝はプリン、夜はおにぎり、家庭では野菜が不足しがちだけ
ど給食で食べているから」なんて平気で答える女性がかなりいるらしい。


食の恐ろしさは、蓄積効果にある。おそらく今の50代ぐらいからが後
の人たちが加工食品を大量に食べ始めた世代だ。その体内に蓄積された
脳障害を引き起こす物質が、孫の世代ぐらいで顕在化しているのではな
いか。


これはあくまでも「そうであってほしくない」仮説に過ぎない。こんな
仮説が当たっていないことを祈るばかりだ。と同時に子どもの食事を見
直していかなきゃと反省もしている。




昨日の稽古:

変わる家族 変わる食卓―真実に破壊されるマーケティング常識

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平然と車内で化粧する脳 (扶桑社文庫)

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