ミクシィの価値とは何か


会員数135万人。


しかも、毎日7000人のペースで増えているという。ミクシィである
(日経9月26日号)。いわゆるソーシャル・ネットワーキング・サー
ビス(SNS)で、日本にはもう一つgreeと呼ばれる組織もある。


ネットを使って、いろんな人とコミュニケーションできる。これが根本
的な価値で、その点では掲示板やメーリングリストとあまり変わらない。
しかし、それらとは決定的な違いもある。


参加者が不特定多数ではないということだ。まずすでに会員となってい
る誰かの紹介がない限り参加できない。参加すれば、自分のプロフィー
ルを公開する。だから会員の中の誰かとコミュニケーションを取ろうと
考えたなら、その人のプロフィールを見て、さらにはその人の友だちが
どんな人なのかものぞいてみることができる。かなり安心だ。


ページビューはいま一日6000万あるらしい。単純計算すれば一時間
あたり250万、一分あたり4万強、1秒あたり600。なかなかすご
いと思う。


個人的にはコミュニティ(コミュと呼ばれる)がおもしろい。要するに
特定のテーマに関心を持つ人の集まりだが、これが実にいろんなコミュ
があるのだ。たとえばジャーマン・プログレッシブロック(なんて死語
だな、ほとんど)の雄・アモン・デュールのコミュとか。ここはなんと
メンバーが59人もいる。


あるいは探してみれば、自分の出身高校のコミュもあった。うっかり参
加したら最高齢になってしまうので様子見をしてますけど。カルロス・
バルデラマ(って知ってる人いるのかなあ)のコミュなんてのもある。
ちょっと脱線すると、この不思議な頭をした10番のトリッキーなダイ
レクトパスが大好きだった。そんなパスいらんやろ、と突っ込みたくな
るような相手の密集の中をひょいと抜いてみたり、妙なステップからイ
ンサイドパスを出してみたり。


ともかく、こうしたコミュに参加しての自分が興味を持っているテーマ
について書き込み〜コメントのコミュニケーションがおもしろい。また
ブログ機能もついているので、気に入った人の日記を読むこともできる。
そして、これがアクセスを誘う武器だと思うのだが、自分のホームペー
ジを誰が、いつ見てくれたかがわかるようになっている。これは「足あ
と」と呼ばれている。キリ番とか教えてくれたりもする。


かなりおもしろい。これが価値だろう。おかげで暇があればミクシィ
アクセスする「ミク中」が増えているそうだ。


楽しいだけじゃなくて仕事にもつかえる。たとえば急にライターやデザ
イナーを探したいときは、そうした人たちのコミュに「急募」と投げれ
ばすぐに誰かが手を上げてくれる。これも価値の一つだ。


ただし、ミクシィはそうした価値に対しての対価を求めてはいない。こ
のモデル、つまり価値の直接提供者から対価を求めないのが、ネットビ
ジネスの基本的なモデルだろう。Googleしかり、Yahoo!しかりである。


価値は、これだけのページビューを持つメディアに対して生まれる。つ
まり広告価値がまず第一。だから対価は広告出稿費となる。さらにはコ
ミュを利用して企業はリサーチをすることができる。個人が使えるアン
ケート機能もついているぐらいだから、企業に取っての使い勝手はかな
りよいだろう。この場合はアンケート調査費が対価だ。


さらにはミクシィ自体がメディアであるのだから、そこを使っていろん
なコンテンツ(商品を含む)を提供することも可能だろう。この場合は
メディア出稿費が対価になる。


同社の予想では、ミクシィの会員数は1000万人ぐらいまで伸びるら
しい。そうなれば、同社のもくろみもあたるのだろう。ただし今のまま
でもコミュ(=同じような関心を持った人の集まり)を中心に、こまめ
な営業をかけていけば、広告収入だけで十分に成立するようなモデルだ
とも思う。


リスクは会員数が増えていくにつれ、会員の質が落ちていく危険性があ
ることだろう。巧妙に出会い系サイトと思われるものへ誘導する会員も
2割程度はいるのじゃないだろうか。そういうのはプロフィールの写真
を見ればすぐにわかるんだけどね。あとは特殊なコミュが何か社会的な
問題を起こすとか。こうした危険性をいかに早く、穏便に摘み取ってい
くかがリスクヘッジになると思う。





昨日の稽古:富雄中学校体育館 19時〜20時30分

<少年部>
 ・ボディコンディショニング(ラダーを使ったトレーニング)
 ・基本稽古
 (三戦立ちでの突き、平行立ちでの蹴り、組み手立ちでの蹴り)
 ・ミット(回し蹴り〜後ろ回し蹴りの連続技)
 ・対抗戦(一回目:突きだけ、二回目:フリー)
<一般部>
 ・スパーリング
   突きのみ:4セット
   フリー:6セット
  ※個人的な課題は接近戦での下突き、壁を背にしての受け