高齢者にメールは不要か


一年間での成長率12.9ポイント。


65歳〜69歳の方たちの携帯電話の利用率は、03年から04年の一年間で
10%以上の伸びを見せた(日経新聞10月14日)。「なんだ、簡単じ
ゃねえか」と思っているのは先鞭をつけたTU-KAの担当者かもしれない。


何しろカメラはいうにおよばず、ネット接続やメール機能はなし。それ
どころかディスプレイさえついていない。高齢者(とひとくくりにする
のは大きな問題があるが)に必要なのは、持ち運べる電話機というコン
セプトに徹して生まれたツーカーSは、ツーカー始まって以来(?)の
ヒットとなった。


携帯の年齢別利用率をみると、最も高いのが20代でほぼ100%近い。次が
30代でこちらも85%ぐらいはいっていそうだ。大げさにいえば人類始ま
って以来、ここまでの普及率を持った情報ツールはない。携帯はおそら
く情報流通やコミュニケーション、あるいは決済のあり方などにパラダ
イムシフトを起こすだろう。


では、高齢者はどうなのか。60〜64歳で50%超、65〜69歳で40%ぐ
らい。若者・中年市場が飽和状態にあるのに対して、この市場にはまだ
まだ成長が見込める。そこでツーカーSのように機能を絞り込んで、通
話を主体としてモデルを各社が出してきている。


アホだなあ。


なんで、ここで逆張りをいかないのか。確かにツーカーSは、高齢者の
ある特定の層をつかんではいるだろう。だが、高齢者が何に携帯を使い
たいか、大きなニーズを見落としている。


孫とのコミュニケーションだ。テレビ電話の売り込みには、孫とのコミ
ュニケーションを全面に打ち出しているのに、携帯となると二番煎じの
横並び戦術で終わっている。


高齢者をひとくくりに考えるべきではない。彼らは、日本が情報大国に
なるのとリンクしながら歳を取ってきた世代である。いろんな考え方、
ニーズがある。ただ一つ共通しているのは目が見えにくくなる、耳が遠
くなるなどの身体機能の衰えだ。


であれば、高齢者が使いやすいメール機能、写真を撮りやすくて、それ
を孫に送りやすい機能などをつけるべきじゃないのか。中には携帯で株
式をやっみたいと思っている方だっているかもしれない。


年寄りだから複雑な機能は要らないとか、あっても使いこなせないとい
う考え方は、年寄りをバカにしているだけだ。複雑だけれど、あれば便
利な機能を、お年寄りにも使いやすい形で提供する。そうした知恵がな
いのかなあ、とつくづく思いました。



昨日の稽古:西部生涯スポーツセンター 19:00〜20:20

  シャドー
  ミットを使って顔面を意識した受けと返し
  スパーリング(20セット)

 ※師範代の内回しを上段にもらってしまった。
  内回しがどうも見えないようで、これは目慣らしが必要だ