ヨガに見る日米の違い


参加人口1500万vs23万


いまアメリカではヨガがブームになっているらしい。その参加人口はす
でに1500万人となっており、全人口に占める参加率は約5%ぐらい
に達している(日経MJ11月7日)。


翻って日本でもヨガブームらしきものが起こりつつある。女性誌の見出
しで「いまヨガできれいになる」「ヨガでダイエット」などの特集を見
かけることが多くなった。とはいえ日本での参加率は、まだ1%にもみ
たない。


ところが日米を比較してみると、おもしろいことがわかる。


その市場規模から割り出される一人あたり単価である。


アメリカでは参加人口1500万人で市場規模は270億ドル。直近の
レートで日本円に換算すれば、約3兆1600億。これを1500万人
で割れば、一人あたりは21万円ぐらいだ。


日本はどうか。参加人口はアメリカの2%もいないのに、市場規模は約
5%、1500億ぐらいあるという。これを23万人で割れば、一人あ
たりは65万円にもなる。


つまり日本の一人あたり市場規模は、アメリカの3倍強。これをどう読
むか。


一つの解釈としては、ヨガのポジショニングによる違いが考えられる。
つまりアメリカでのヨガは、完全にフィットネスとなっていて実利的。
LOHAS人気の後押しも受けて、ライフスタイルの一つとして定着しつつ
ある。ライフスタイル化しているから、一過性の流行(=ファッショ
ン)ではないし、従って余分なコストもかけない。


一方、日本の場合はたぶんにファッション的要素が強い。だからヨガス
クールも、まだコモディティ化していない。加えてファッションである
から、周辺アイテムが高く売れる。ヨガウェアはもちろん、ヨガマット
に加えて、わざわざそのマットを持ち歩くためのバッグまで売れている
という。


「わたし、ヨガ、やってるの」が一種のステイタスになっていて、その
人たちにとっての象徴的なアイコンがヨガマット(バッグ)というわけ
だ。ヨガブームのけん引者となっているのが、メグ・ライアンやジュリ
ア・ロバーツなどのハリウッドスターであることも併せて考えるなら、
一連のセレブブームに乗っているとも思える。


ヨガブームに将来性を感じて新規参入する企業が多いそうだが、ここは
ひとつ考えどころだろう。もしも今から参入するのなら、マーケットの
どのセグメントで、どんなターゲットに絞り込み、自社のポジショニン
グをどこに設定するか、差別化を意識して考えるべきだ。


いわゆるSTPをしっかり考えれば、ニッチが見えてくるはずだ。ファッ
ションだからと後追いするよりも、差別化。これがマーケティングの鉄
則だ。とりあえずはF1層(からF2ぐらいまでか)がターゲットになっ
ているようだから、そこを外して探してみるとどうなるか。


誰に、ヨガのどんな価値を、と考えれば、答えはあると思う。




昨日のI/O

In:
Out:
R誌特集1稿
S社会社案内構成案提案書
I社社長インタビュー原稿
R社社長インタビュー構成案


昨日の稽古:富雄中学校体育館

<少年部>
・ラダートレーニン
・基本稽古
・ミット稽古(連続蹴り、連続突き)
・移動稽古
<一般部>
・組手稽古(2分×7セット、1分×1セット)