なぜ浅田真央は出られないのか


基準に2ヶ月足りないから。


これが浅田真央選手がトリノオリンピックに出られない理由である。ル
ールを枉げてでも出すべきか。あるいはルールはやはり死守すべきなの
か。


本来なら、もっと議論がわき起こっていい問題だ。なぜなら、ことはオ
リンピックの本質に関わる問題であり、そう簡単には結論を出せないは
ずだから。にも関わらず、お偉いさんたちの反応は不思議なほど速かっ
た。しかもそのコメントは、奇妙に一致している。何かおかしくはない
だろうか。


そもそもオリンピックとは、該当する「競技スポーツ分野における世界
の頂点に位置するものである」はずだ。引用部分は財団法人日本オリン
ピック委員会会長、竹田恆和氏のコメントなのだから、異論の余地はな
いだろう。
http://www.naash.go.jp/muse/culture/takeda.html


このホームページには、次のような言葉が続けられてもいる。

その世界の頂点で、それぞれの国・地域を代表する選手の最高のパフォ
ーマンスは、その選手が代表する国・地域の人々に活力を与えるもので
あり、生活の中に広く浸透しているスポーツに対する関心をさらに高め、
スポーツの普及・発展に好影響をもたらす。


であるなら、少なくとも現時点で最高のパフォーマンスを見せている選
手をオリンピックに参加させないことには問題があるだろう。さらに、
現状のルールには大きな矛盾もある。なぜ、マスコミがこの点を追求し
ないのかとても不思議だ。


ルールの根拠となる年齢制限は医学的見地に基づくものだという。であ
るなら、なぜオリンピック以外の大会に、浅田選手は出場できたのか。
浅田選手の健康を本気で考えるなら、グランプリへの参加もやめさせる
のが筋だろう。


にも関わらず、グランプリには参加させ、オリンピックはダメだという。
こうしたご都合主義的な判断の裏には、何らかの思惑が働いているので
はないかと勘ぐりたくもなる。


たとえば、IOCには興行的になのか、政治的になのかはわからないが、
オリンピックで勝って欲しい選手があらかじめ決まっている。そして
JOCJOCで、トリノに出したい選手がほぼ固まっている。どちらも、
まさか、浅田選手がグランプリで勝つとは思わなかった。だからグラン
プリへの参加は、医学的見地からの判断は留保して認めた。


何しろ史上最年少である。華もある。集客にも効果があるだろう。そし
て世界一の選手をロシアから呼んでいるのだから、浅田選手が優勝する
こともないだろうと高を括っていた。


ところが、ここで番狂わせが起こった。だから、お偉いさん方は一致団
結した。誰も聞いていないし、まだ反論さえもそれほど大きくなっては
いないのに、過敏とも言えるほど即座に反応した。こんなところが真相
ではないのだろうか。


仮にそうだとすれば、ネットパワーを使って、何とか世論を盛り上げる
ことはできないのだろうか。目前に迫っているようで、まだ日本代表さ
え決まっていないのだ。時間はあると思うのだが。




昨日のI/O

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