鼻毛カッターはどれぐらい売れるか


約80万台vs13万台


松下電器産業による2005年度の販売台数予測だ(日経新聞1月14日)。品物はひげトリマーと鼻毛カッター(もちろん電動ですよ)。さて、どちらが多いでしょうか?


答えは鼻毛カッターの圧勝ということになる。その差、なんと6倍強にものぼる。ほんまかいな、というところだが、鼻毛カッター(このネーミング、もうちょっと何とかならんもんだろうか)のマーケットサイズは、着実に伸びてきている。


確かに、街中へ行くと鼻毛がのびますね。東京なんかへ出張に行くとてきめんだ。ふだんは奈良の田舎で空気のいいところにいるから大丈夫なんだけれど、空気の悪いところに行くとどうも鼻毛の伸びが速くなって困る。ということは、都会に暮らす男性はさぞ鼻毛の処理に往生していたことだろう。鼻毛カッターの伸びもむべなるかな、だ。


何しろ、男の顔の中でいちばんみっともないのが、鼻毛チョロだと個人的には確信している。人によって差があるみたいだけれど、なかには鼻毛がボボボーボ・ボーボボみたいなひとがたまにいるじゃないですか。あれって、ちょっと引いてしまいますよね。


あるいは、なかなかこの人、センスいいなあなんて思って、よく見るとちょろっと2、3本のびていてガックリとか。まあ、のびるものは仕方がないのだけれど、それを平気で見過ごすか、やだなあと思って処理するかは大きな違いだと思う。確かにそう思う。


ひと昔前なら、鼻毛を何本かまとめて引っこ抜いて「フ〜ッ」なんてやってる人もいた。でも、今どき人前でそんなことやったらドン引きされるし、会社とかでやろうものならセクハラとかで訴えられかねない。ことほどさように男性も身なりには気を遣わなければならない世の中になってしまっているのだ。


しかも年代層が低くなるほど、中性化が進んでいる。男の子でも鼻すじやおでこの油取りぐらいは今や常識、パックするのさえ結構当たり前の時代(らしいですね、ちょっと?マークはあるんだけれど)だ。男性化粧品市場は、これからもどんどんのびていくのだろう。


日経の記事には、男性が自分の顔へ投資する理由として女性の要望をあげていた。が、ちょっと違うと思う。『LEON』系のオヤジなら、確かにそうかもしれないが、ボリュームゾーンの若い子たちについては、彼らの美意識がみっともない姿を許さないのだと思う。


これは何も今に始まったことじゃない。ギリシア時代の昔からローマ帝国でも、日本でなら源氏物語の世界と、みんな同じ。物質的にそこそこ裕福になって、我を忘れるほどに髪振り乱して働く必要もなくなり、しかもある程度文化的なレベルが高くなった社会では、男性がみだしなみを相当に気にするようになる。


なんてことは、昔から繰り返されてきたことだ。


歴史は繰り返す。ということは、この先、どうなるんだ? なんて不安も一瞬、頭をよぎったが、ともかくあと少なくとも何年かは男性化粧品市場、順調にのびていくのではないか。


そして、その中での勝ち組になれるのは、いかにもだっさださのネーミングから脱皮できたところだろう。




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