マインドマップで楽しく作文

atutake2006-02-22



マインドマップ、大当たり


先週の寺子屋で、自己紹介マインドマップを書いてもらった。紙の真ん中に大きく「私」と書いて、マルで囲んでおく。みんな初めてだから、左肩には枝のヒントも書いておく。


たとえば、こんな感じ。
・私の家族は
・私の住んでいるところは
・私が通っている学校は
・私が好きなものは
・私の得意なことは
・私の見た目は


そして、好きなように枝を伸ばしていきましょうと。これも一回めだから少し助けてあげる。家族なら、お父さん、お母さん、兄弟の枝があるよね。その先はどうなってるかな? といった具合。すると「そうか、お父さんにも、そのお父さんとお母さんがいるやん!」とひらめく。


このひらめきが、たぶん子どもには快感となっているはず。何かを思いつく、それもある関連性の元に。これは大人でも快感だと思うのです。頭の中でパチッとランプがつくというか、考えていることの、その先にある何かがパッと浮かぶ気持ちよさみたいな。


だいたい、放っておいてもみんなが書いていけるのは、好きなことの枝。好きなことっていろいろあるよね? と謎かけるだけで、割とスムーズに出てくる。食べ物は、飲み物は、遊びは、お勉強の科目は・・・といった具合に。一応、全員に「好きな人も書いていいよ」とふってみたけれど、これはちょっと恥ずかしいみたいだった。


そして、これがマインドマップのいいところなんだけれど、食べ物の枝が出てくると、「この枝は分かれないかな?」と思考を先へ進ませることができる。するとご飯もの(というか主食ですね)、おかず、おやつ、果物、野菜なんて具合にずるずると、また先へ進んでいける。


枝分かれさせて、先へ伸ばしていくことで、自分の思考が先へ進んでいっていることがビジュアルに理解できる。


好きなものを書いたら、中には「嫌いなものを書いてもいいの?」と自分からたずねる子どもも出てくる。もちろんいいに決まっている。そこで枝をまた一本増やす。


だいたい書けたら枝に色を付けていく。10色ぐらいのサインペンを揃えておいて、この枝には何色が合うかな、なんてやるわけです。おもしろいことに、名前枝はほとんどの子が灰色を選んだ。なんででしょうね。


ここまででほぼ30分、みんな集中している。これまで3年間やってきた授業の中で、集中度はこのマインドマップ書きの時間がダントツに高かった。やっぱりやっていておもしろいのだ。


そして最後にひと言。「じゃあ、自分で書いた絵をみながら、自己紹介の作文を書いておいで」と。中には「作文、そんなん書けへん。ムリ」なんてのたまう子もいる。その子には「ならさ、自分の名前枝を使って、2行だけ書いてみようよ」とフォロー。すると、書けますよねえ。だってネタは一度自分で考えているんだから。2行どころか、4行ぐらい書いて「カンタンやなあ」なんて喜んでる。


これは作文教育にも使えるなあと実感しました。たとえば「遠足」をテーマにした昨文を書くときなら、どこへ、どうやって、だれと、どれぐらいの時間をかけて行った。行った先では、何を見て、何をして、どう思った、ぐらいの枝を出せば、少なくともレポートしての基本を押さえた作文ぐらいは書けそう。


なんてことを思いながら、ふと以前読んだ本『書きたい!書けない!』を手に取ってみると、ここにも「マインドマッピングの奇跡」なんて章がありました。この本はシナリオライターのための教則本みたいな内容なんだけれど、プロのライターの発想法としてもマインドマップが有効なんて書いてある。


おそるべしマインドマップである。




昨日のI/O

In:
『アンケート調査と統計解析がわかる本』
Out:
うどん学校セミナー企画
山田法胤師・対談記事



昨日の稽古:

 ・カーツトレーニング2セット