とても幸せな仕事


田坂広志さんにお話を伺ってきた
http://www.hiroshitasaka.jp/


自分にとっての『勝手にメンター』にさせていただいてるお一人である。確か7〜8年前に富士通セミナーでお話を聞いて以来『この人の本は読まねば』リストに入っている。本を読むたびに、そのわかりやすさと、わかりやすさの背景にある思索の深さにただ圧倒されてきた。


インターネットやIT化がもたらす未来像について、あるいは働く意味について、また企画を考えるときのスタンスについて。田坂さんの著作からどれだけ多くの導きを得たことか。そんな人に直にあって話を聞ける。この仕事をやっていたよかったなと心から思える瞬間だ。


さすがにちょっと緊張してしまった。インタビュー内容を説明するときに、すこし舌がもつれ、意味不明の言葉を発してしまったような気がする。でも、田坂さんはとても穏やかでやさしい方だった。「せっかく遠いところからわざわざお出でになったのだから」と、話す内容にも気を遣っていただいていた。


これまでにいわゆる著名人、評論家、学者、あるいは有名企業の社長やスポーツ選手、デザイナーなど200人ぐらいの方にインタビューをしてきて、いくつか発見がある。まず共通するのは、すごい人ほど腰が低くていねいだということ。


そして、話が見える。単に言葉を紡いでいるのではなく、話されている内容が、まさに見える。そんな話し方をされる人が多い。これは勝手な推測だけれど、自分が考えていることが、たぶん言葉のレベルにとどまっていないのだろう。そうではなくて考えが具体化されるとどのようになるのかが、ビジュアルとして見えているのだと思う。


インタビュアーは、自分がやっている仕事の中でもいちばん、楽しくやりがいのある仕事だ。そもそも人と会って、その話を聞くこと。たとえ相手がどんな人であれ、あるいはどんなシチュエーションであれ、人の話を聞くこと自体が、自分にとっての生きている意味の中の、大きな一つである。話すより聞く方が好きなのだ、基本的に。


しかもインタビューとなると、ある意味、真剣勝負的な色合いも帯びる。別にインタビュイーと戦うわけではないのだが、こちらもそれなりに下準備をし、しかも相当に集中した上で、相手とのセッションに入る、みたいな。その緊張感がたまらない。


そこで相手とうまくかみ合えたときは、終わった後とても心地よい。もちろん相手の方が断然すごくて、一方的に話してもらうだけのときも多い。そんなときはそんなときで、やはりいい話だったなあと思えることがほとんどだ。すごいというのは、相手がそれだけの人間力をお持ちだったということだ。


もっともっと、いろんなすごい人に逢いたいなあ。
もっともっと、いろんなすごい話を聞きたいなあ。


なんて単純バカみたいな思いを新たにしたインタビューだった。こんなことを仕事にできて本当に幸せだ。



昨日のI/O

In:
ゴールドラット博士の論理思考プロセス』
Out:


昨日の稽古:

 ・カーツジョギング
 ・足上げ腹筋(今日は80回続きましたっと)