武道教育の可能性は
少年による殺人、殺人未遂が3日連続で起こっている。
なぜ、そんなことが起こるのか。原因については、いろんな考え方があるだろう。しかし、もはや原因をあれこれいっているときではないのではないか。とりあえず何らかの緊急対策が必要なのではないか。
そこで思うのだが武道を義務教育の中に盛り込むことはできないだろうか。
なんなら男子だけでもいい。別に正規科目として年間を通してやることもないと思う。短期集中でもいいし、あるいは一週間だけの体験でも構わない。とにかく何らかの形で武道に少しでも触れさせてはどうかと思う。
なぜなら、以前のエントリーで東大・松原教授の説明を引用した通り、
・人が本能的に抱える暴力衝動を武道は適度に発散させる
・武道のルールと礼法のもとで暴力を発散させるのがよい
・武道をやれば、どこまでやれば致命傷となるかを体得できる
・護身術として逃げる術が身につく
からだ。
→ http://d.hatena.ne.jp/atutake/20060307/
もっと直接的には、殴られたり、蹴られたりする痛みを体験してほしいと思う。今の子どもたちにいちばん欠けているのは、このリアルな痛み体験ではないのだろうか。遊ぶ場所がなかったり、遊びを安全に指揮してくれる年上の子どもたちと一緒に遊ぶ機会もないために、屋外で思いっきり遊んだ経験がない子が増えている。
ひるがえって自分の子ども時代はどうだったか。40年ぐらい前の記憶を辿ってみると、ほとんど毎日、6年生ぐらいのお兄ちゃんに率いられて、外でみんなで遊んでいた。そこで転ぶと痛いし、木に引っ掛かったらケガをすることなどを身を以て学んだ。ときにはルールを守らない奴との間で諍いがおこり、ちょっとした取っ組み合いになることあった。
そんなときも年上の子が適当に行司役を務めるから、ひどいケガをするまでには至らない。もちろん明らかに悪いことをすれば、リーダーにどつかれたりもする。だから、みんなどつかれたら痛いってことを身を以てわかっていた。しかし、今の子どもたちには、そんな体験はほとんどない。
あるのはバーチャルな体験だけだ。そしてゲームでは、相手が完全に倒れるまで叩きのめすのがルールになっているのではないか。
だから武道を体験させてみてはどうかと思う。
別に空手でなくとも、柔道でも剣道でもいい。その目的は、まず第一に痛みを知ることである。殴られたら痛いのだし、殴っても痛いのだ。そのことを、しっかりと体で覚えさせる。とりあえず、ここから始めてはどうなのだろうか。短期体験でいいから武道教育を学校で。これ、いろんな団体が協力してやっていけないものだろうか。
こういう話はどこを窓口にしていけばいいのかわからないのだけれど、この夏休みとか、夏休み前の一時期とかからでも、始められないものだろうか。
昨日のI/O
In:
『態度が悪くてすみません/内田樹』
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昨日の稽古:
・カーツ散歩