『NIKITA』おもしろすぎ



NIKITA』をご存知だろうか。


「ちょい悪オヤジ」なるキーワードで中年男性の心を見事に射止め、新たなマーケットを開いたとさえ考えられる偉大なる雑誌『LEON』の女性版である。NIKITA風のコピーでね、なんていわれて読んだ見たのだが、さて。


『LEON』の女性バージョンであれば、当然「ちょい悪オヤジ」の対抗となる看板キーワードがある。その言葉やいかに。


艶女」である。


これ、なんと読むかおわかりか。「アデージョ」である。すばらしいセンスではないか。確かに「艶」は「あで」と読める。「女」を音読みすれば「じょ」である。驚くべきは、ここに「ー(ハイフン)をつっこみ、しかもルビをカタカナ表記にしてしまったことだ。


これで「アデージョ」。とってもイタリア〜ンなテイストが香ってくるでしょう。この『NIKITA』、こうしたイタリアの薫りあふれる言葉遣いがいろいろあって、とても勉強になる。ものすごいのである。


たとえば、次の言葉を正確に、つまりNIKITA風に読めるだろうか?
艶男
地味女→
メガネ女→


なんと上から順に
アデ オス(ここはオスを強調するためにあえて半角空けたい)
ジミータ
メガネータ
と読む。


ひっくり返りそうになった。これ、電車の中で読んでなくてよかったと心から思った。さらに。なんと中身は、これが笑わずにおられるかフレーズのオンパレードなのだ。


表紙に曰く
 あなたに必要なのは”若さ”じゃなくて”テクニック” だそうだ
 自己プレゼンの最強アイテム「艶(アデ)色ランジェリー」 ふ〜む
 肌の”オバ濁り”一発解消 おば濁り、実にいい得て妙な表現である


そして本文にのたまわく
「乳下(チチシタ)切り替え」でバランス良好ボンキュボンッ である。


お見事。というか、参りました。このワーディングの妙、ことばの発音感覚、そしてリズム。この「ボンキュボンッ」なる意味不明なことばなにを表わしているか想像できますか。これが実にマダム体型のほめ言葉なのだ。


この『NIKITA』、媒体資料が手元にないので発行部数はわからない。あんまり売れててほしくないような、いやみんながギャグだと思って読んでいるならバカスカ売れててほしいなあとも思ったり。ターゲット層は何となくわかるのだけれど、実際に


どんな人が
どう思って


読んでいるのかが、とっても気になる。女性はしたたかだから、男性が『LEON』を読んで、こぞって「ちょい悪」ブームに走ったようなことにはなってないと思うのだけれど。


あと一つだけツッコミね。
本文全260ページ中、写真に日本人が登場するのはわずかに2ページのみ。それも芸能人だ。ほかには日本人はいない。なぜか。夢が覚めるからだろう。


だからモデルはすべて外人で、撮影場所はごく一部をのぞき日本のようだ。これもある意味、ものすごい雑誌だとおもう所以である。


さらに、このモデルさんたち、たいていが絶対に20代やって!
心より「まじめに、真剣にこれを読んでる女性がいないこと」を祈る。


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