大学生恐い
大学で話をすることになった。
経営学部経営管理論講座のいわゆるゲストスピーカーである。人事系のコンサルタントをしている知人から「大学の授業、一コマ分しゃべってもらえませんか」なんて依頼を受けて、おもしろそうですね、などと乗ってしまったのが今年の3月初め頃の話。
そのときは「まあ、新年度の話だから、立ち消えになるかもわからんのだし」などとのんきに構えていたら、先日正式に依頼があった。で、いよいよ2週間後にその日が迫ってきている。大学っつっても、まあゼミだったら20人ぐらいでアットホームな感じかななどと勝手に思い込んでいたら、なんと大教室講座らしい。聴衆はだいたい200人ぐらいになるという。
あれま。
そんな大勢の人を前に話をするのは、幼稚園のPTA会長をやめて以来のことになる。しかも幼稚園の時の相手は5歳の年長さんをはじめ、あとは4歳児と3歳児。同じ200人規模といっても、まったく次元が違う。
何をしゃべればいいのか。
なんせテーマは経営管理論である。それなら昨年から今年初めにかけて、相当に深くしつこく密着して話を聞いたイケイケベンチャー社長たちのことをおもしろおかしくしゃべりましょうか、とお伺いを出すと「それはちょっと」と却下。そんな内容なら、わざわざ私が話すより、当の社長さんに来てもらった方が話が速いとのこと。なるほど。
結局、その知人(つまり大学講師ですね)と話をして決まったのが『インタビュアーという仕事』みたいなテーマである。経営管理とは相当に遠い話になるけれども、学生にとっては進路の一つとしての専門職についての話が参考になるらしい。これなら何とか話せるかもだ。
インタビューをして原稿を書くことは本職の一つ、得意分野である。これまでのインタビュー経験も、いわゆる著名人系で200人ぐらいだから、そこそこはある方だろう(と自分では勝手に思っている)。著名人ばかりじゃなくて普通の人にも、いろんなインタビューをしている。こちらをあわせれば、たぶんこれまでに仕事として話を聞いた相手の数は千人を下らないだろう。
→ http://d.hatena.ne.jp/atutake/20060406/
ということで、インタビューについてなら、まあそこそこには語れるとは思う。思うのだがしかし。マーケッター的観点からすれば、どういう切り口で話せば、お客さん(つまり学生さん)のニーズに合うのかが気になるところではある。おそらく聴衆のほとんどを占めるであろう21とか22ぐらいの人に対する語り口はどんなものがいいのかがわからん。
もちろん聴衆に媚びるつもりはない。奇をてらうつもりもない。が、天上天下唯我独尊状態になりきれるほど厚かましくもない。かといっていわゆる熱弁をふるうタイプでもないし、なかなか悩ましい。何より悩ましいのが、自分が学生時代に大教室での講義を受けた記憶がまったくないことだ。たしか森毅先生のおもしろ数学講座などを聞いているはずなんだけれど、さっぱり覚えていない。
つかみをどうするか。一人ボケとツッコミをどんなふうに入れようか。最後にどうオチをつけたらいいか。パレートの法則に従って40人(つまり20%)の聴衆に80%ぐらいの満足度を感じてもらえる話にはしたいと思っているのだけれど、さて、どうなることやら。
もし、これをお読みの中に大学生の方がおられるなら、「オレは、私は、こんな話を聞きたいぞ」とか「こんな話し方ただと共感しますね」なんてヒントをいただけると、とてもうれしい。よろしくお願いします。
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