方程式の意味を考える


対角線の数が77本になる多角形は、何角形か


いま息子が多角形シリーズを学んでいるので、コーチとしても復習しなけりゃならない。さて、まず多角形の対角線の数は、どうやって数えれば良かったっけ? と子どもと一緒に考えてみる。


とりあえず三角形に対角線は、引けないよね。
これが四角形になると、2本になるでしょう。
じゃあ五角形なら、何本だろう。


と図を書きながら、さて、公式はどうだったかと記憶を辿るのだが、思い出せない。ただ公式があったことだけは覚えているので、どんな公式になるかを考えてみるに・・・。


思いついた。
n×(n-3)÷2
ですね。これをどう説明するか。


(任意の、なんて言い方をしましたよね、確か)各頂点から引ける対角線の数を考えれば、自分から自分には引けないし、自分と隣り合っている頂点にも引けないし、というぐあいに息子に説明する。「自分(任意の頂点のことですけれど)」という表現が変かもしれないけれど、子どもにもわかるようなうまい言葉をほかに思いつけなかった。あとは、全部の頂点で同じことをやればダブりがあるから、2で割っとこうと。


ここまではオッケー。ついてこれるようだ。だからたとえば17角形の対角線の数は? なんて問題がスラスラできるようになった。それはいいのだが、今度は応用問題で、
『対角線がぜんぶで77本引けるとき、その多角形は何角形ですか?』
なんて問題がある。


「これ、どうやるのん?」と尋ねられて、「簡単やないか。さっきの対角線の公式で考えたら・・・。あら、二次方程式になっちゃう、よね。さすがに小学校4年生に二次方程式はどうなんだ」と悩むことに。


確かに
n×(nー3)÷2=77
nnー3nー154=0
を解けばいいのだけれど。


この方程式って中学生の頃はどうやって解いてたんだろう、とよ〜く考えてみることに。たぶん因数分解してたんだろうけれど、すっと(nー14)(n+11)が出ていたかどうか。やり方としては154を暗算で素因数分解してたはずだけれどなあ、違ったかなあなどと考えながらも、それじゃ4年生には説明できないしなと悩む。しばらく悩んで思いついた。


要するに、ある数があって、それより3小さい数がある。その積が154になる掛け合わせを見つければいいわけじゃんか。そうすると近いところでは13×10だったら130で少し足りない。それなら14×11だったら? ビンゴ〜!。みたいな教え方になってしまった。


教えてみてあとから気づいたんだけれど、この数値感覚を身につけることが、結構大切なんじゃないか。つまり「計算式を見た時に、だいたい、これぐらいになるよね」とアタリをつける感覚。これは何でも方程式に放り込んで考えていると見えてこない。頭の中では無意識にアタリをつけながら計算しているのだろうけれど、そのプロセスが意識されない。


でもたぶん実生活で必要なのは
nnー3nー154=0
なんて抽象的な問いじゃなくて
ある数と、それより3小さい数をかけて154になるのはいくつやろ? みたいなリアルな問題だ。前回のエントリーで何でも安直に方程式に落とし込んで考えちゃダメかも、なんて書いたけれど、確かにそうかもしれないと思った。


いや、これで小学生の算数問題は、なかなか奥が深い。教えてるというより、自分が楽しんでやってる。この調子で息子の算数に付き合っていけば、そのうち灘中の入試問題も解けるようになるかもしれない(正直、今のところ解けないのですよ、これが。家庭教師をしていた大学生の頃は、スラスラとはいかないまでも解けたんだけれど)。


昨日のI/O

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『ストレスフリーの仕事術/デビッド・アレン』
『バフェットからの手紙/ローレンス・A・カニンガム』
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河田恵昭教授・対談原稿

昨日の稽古:

・レッシュ式腹筋、腕立て
・腹筋、拳立て

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