魔法の分数


半径3cm、弧の長さ4.71cm
このおうぎ形の中心角は何度か?


息子が今度は円を習っている。そこで、この問題はといえば
3×2×3.14×□÷360=4.71
という式の□を求めればいいわけです。


ここでわり算が出てくるのが、一見いかにも面倒。なんだけれども、わり算は極力計算しない作戦に出ると、あら不思議。本当に簡単に解けてしまう。ちょうど今、寺子屋でも分数に入っている。で、最初に1÷3を筆算でやってもらうと、みんな「どこまで続くんや!」みたいな反応になる。


そこで分数は魔法やねん、そやから1÷3の答は1/3でええねんで、と教えてあげると「そりゃ楽でええわ」となる。もちろん算数の問題で、たとえば小数点第一位まで計算しなさいとか、割り切れるまで計算しなさいとか、あるいは小数点第二位で四捨五入しなさいとか明確に指示されている場合は、きちんと筆算でわり算をする必要がある。でも、何も指示ない場合はわり算は基本的に分数で答えていいはずだ(でしたよね、確か)。


わり算を分数にできることを理解させたら、次はもう一歩だけ進む。それは等式の意味である。要するに=とは、その両側が同じってことなんだよと。


だから
1+1=2 でしょう。
それに対して両辺に同じように、もう1を足しても、また同じになるよねと。
1+1+1=2+1
ほらね、両辺は3になるでしょう、といった案配。


これを理解できるようになると、冒頭の問題などがすごく楽になる。つまり
3×2×3.14×□÷360=4.71 まずこの中の割り算を分数にしてしまうと
3×2×3.14×□/360=4.71 両辺に同じことをして、左側に□だけを残すようにすると
3×2×3.14/(3×2×3.14)×□/360×360=4.71/(3×2×3.14)×360
これで
□=4.71/(3×2×3.14)×360
ささっと約分すると
□=4.71/3.14×60
ここで
4.71/3.14 がちょっとイヤだけれどなれてくれば157で約分できることが見えてくる
すると
4.71/3.14=3/2 だから
□=90


こうやって文章で書くと長いけれど、実際には1分もかからない。あえてポイントを挙げるとすれば3.14の倍数感覚があるかどうかになる。そこで息子の通っている塾では、次の計算式を暗記させる。すなわち
3.14×1=3.14
3.14×2=6.28
3.14×3=9.42
3.14×4=12.56
3.14×5=15.7 〜以下×9まで続く
加えて
3.14×16=50.24
3.14×25=78.5
3.14×36=113.04 〜以下×81まで続く


よく考えているなあと思う。とりあえずわり算は分数にしてしまって、できるだけ計算しない。この作戦でいくと、算数の一番面倒でイヤな部分を大幅にショートカットできますね。




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