来年はどんな手帳を


200アイテムで1000万册以上


手帳ナンバーワンメーカー・日本能率協会マネジメントセンターの数字である。ほかにもいろいろ合わせると、日本ではだいたい年間7000万冊の手帳が販売されているという数字もあるようだ。
http://oshiete.nikkeibp.co.jp/qa2422298.html
http://hiki.koubou.com/business/?AnataNoJinseiWoKaeruTetyouJyutu


ビジネス誌でもそろそろ、来年の手帳選びが特集タイトルになっている。思い返せば去年ぐらいから今年にかけて、いろんな著名人が『私の手帳』本を書いた。ムックもたくさん出た。ちょっとした手帳ブームだったように思う。こんなブームはおそらくファイロファックスのシステムノートが流行って以来だったんじゃないだろうか。


では、なぜいま、手帳が関心を集めるのだろうか。


たぶん、みんな、すごく、忙しいからだと思う。自分のまわりにある情報が多すぎて、何かに書き留めておかないとどうしようもない…。そんな危機意識が一つ。さらには、やはりいかにビジネスで成功するかを夢見る人が増えていて、そうした人たちにとっては手帳を使いこなして成功している(ように見える)起業家などへの憧れもあるのだろう。


実は手帳については、一家言持っている。かれこれもう15年以上にもなるシステムノートユーザーである。もちろんリフィルもオリジナルだ。が、その使い方は未だに定まっていない。まったくもって何のこっちゃであるのだけれど、歳を重ねるとともに仕事の内容が微妙に変わっていき、それに伴って手帳に求める機能も変化しているのだから、これは仕方がないだろう。


ただしノートのサイズ自体は変わっていない。これは使い始めたときから、ずっとA5版である。胸ポケットには到底入らない。が仕方ない。バイブルサイズでは、どうにも字を書きにくいからである。以前はこのA5サイズでばかでかいリングサイズのものを使っていた。その分厚さたるや5cmぐらいあったんじゃないだろうか。


このノートにスケジュールから、クライアントごと/案件ごとのメモからはては毎日の日記に小遣い帳、もちろん五十音順の住所録に読んだ本の抜き書きとありとあらゆることを書き込んで持ち歩いていた。これ一冊あれば、いつでも、どこでも仕事できるぞ、と思えるのが何かうれしかったのだ(といいつつ、打合せの場、もしくは仕事場のデスクの上以外で、このノートを開く機会はついぞなかったような気がするのだが)。


しかし、である。たとえ薄い紙とはいえ、大量に持ち運ぶとなると結構な重量になる。しかもカバンの中でかなりなカサをとる。ほんまに、こんなに何でもかんでも持ち歩く必要があるんかと思い、もし、このノートをどっかで無くしたらどうするんや、と反省した末に、この一冊なんでもぶちこみ主義はやめることにした。


で、結局は今のところ、仕事がプロジェクト単位になってきているので、メモはプロジェクトごとに別の大判ノートにとるようにしている。齢50に近づいてきたこともあって、さらに細かい字を書くことが苦手になってきた。でかい字をスペース気にせず書くのには、A4サイズぐらいのノートがいい。


でシステムノートはぐっとスリムなタイプにして、スケジュールを中心にGTDのツールとして使っている。だから大切なリフィルはデイリーのスケジュールとGTDリストとなるわけだ。そしてデイリーリフィルの裏側に、簡単にではあるけれどもその日にあったこと、出会った人、思ったことをできるだけメモるようにしている。


これでいいのだと思いつつ、やはり『手帳特集』みたいな記事があると、ついついその雑誌を買ってしまう。それをみては「う〜む、この手帳もいいな」とか「なるほど、こんな使い方もあるのか」などと浮気の虫が起こったりしてしまうのだ。これは一種の手帳フェチなのかもしれないなあなどと思い、あるいはもしかしたら手帳というツールにはどこかしら、人の本能を微妙に刺激する要素があるのかもしれない、などとも思った。


ただし、一つつけ加えておくと、昨年みっちり取材させてもらった7人のイケイケベンチャー若手社長さんたちは、みんな手帳を持っていなかった。これも何か暗示的な要素なのかもしれない。




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