牛丼格差社会


19600対506000


その格差、実に25.8倍。とんでもない格差である。一店あたり人口が東京はわずかに2万弱なのに対して、香川では50万人あたりで一店しかない。香川県では牛丼屋さんが全県下でたった2店舗しかない。


ということは夜中にですね、「腹減ったなあ、ちょっと牛丼でも食いに行くか」と思い立っても、そうは簡単に『ヨシギュー』にはたどり着けないということではないか。おお、なんと、うどん王国は実に牛丼暗黒大陸であったのだ(日本経済新聞10月25日夕刊)。


ちなみに新聞記事のタイトルは東高西低となっている。西高東低ならきいたことはあるが、反対は初めてだ(なぜなら、生まれて以来ずっと関西に暮らしているからだろう。関東人からすれば東高西低が基準となるはずだ。どうでもいいことだけれど)。


この記事には日本地図が描かれてて、都道府県別に牛丼店密度の高いところほど濃い色となっている。これをみれば確かに四国は真っ白、九州南部も白い。逆に関東地方は濃い。これをもって「濃い味付けに慣れた東北人が牛丼を好むため」だとか「(四国は)面積の割に商圏が狭く、讃岐うどんが定着しているため」などと記事は書いているけれど、ホントだろうか。


まあ確かに関東のうどんは真っ黒ではある。上品な薄味(の中に、しっかりとうまみのある)に慣れた関西風からみれば、しつっこい。だからといって東北人(などという表現がいまどき通用するのかという話もあるが)が、濃い味付けに慣れているなどとも一概にはいえないのではないか。それはあまりにもステレオタイプなものの見方だと思う。


さらにいうなら四国で讃岐うどんが定着しているのは、香川県だけ。そりゃお隣の愛媛県にも少しはあるし、徳島にもあるかもしれないけれど「定着している」などといえるレベルではないだろう。牛丼店が少ない理由をあえて推測するなら、新鮮でうまい海の幸がいくらでも安く入るからじゃないんだろうか。


それに牛丼のうまさは、そもそも味付けの濃淡によるものじゃない。個人的にはそう断言したい。牛丼のうまさは、牛丼そのもののうまさにある(トートロジー的ひょうげんだけれど)。さらにいうなら吉野家松屋ゼンショーグループ(すき家なか卯)と牛丼店はいろいろあれど、牛丼は吉野家にトドメを刺す。牛丼と呼べる牛丼はヨシギューしかないのである。


となぜか、牛丼などという本来ならどうでもいいネタに反応してしまったのは、やはりここのところ牛丼欠乏症に陥っているからだろう。月初めの何日かだけしか売ってないとなれば、おいそれとは食べるチャンスに巡り会えない。


食べたいなあ、特盛りにタマゴ二個掛けをがっつりと!



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