大型化をめざすフィットネス


3300〜5000平米で複合型


つい三日前にフィットネスクラブ『ワウディー』の動きを取り上げた(→ http://d.hatena.ne.jp/atutake/20061101/1162338086)。今度はこれとはまったく反対の動きが取り上げられていた(日本経済新聞11月3日)。記事によればフィットネス大手のセントラルスポーツルネサンスは今後、3000平方メートル以上の大型店を出店していくようだ。


ワウディート同じく狙いは団塊世代である。同じターゲットを狙いながら、そのコンセプトは正反対。どちらに軍配が上がるのか。


セントラルスポーツは複合施設やショッピングセンターへの出店を計画している。そしてスタジオ、ジム、プールの基本三点セットに加えて、温浴施設やカルチャー教室なども併設する。運動以外の施設を付け加える目的はただ一つ、団塊世代の時間消費ニーズに対応するためだ。


ワウディーの投資額が一店舗あたり4億程度なのに対して、セントラルは最高で10億までを考えている模様だ。ここまでかければ施設の充実度は相当に高まり、かなり快適に時間を過ごせる空間となるだろう。


となると、前回のエントリーでも書いた通り、こちらの方が団塊世代の支持を集める確率は高そうだ。しかも複合施設やショッピングセンター内での出店となれば『ついで利用』をユーザーにアピールすることができる。カルチャー教室の併設も同じ効果を狙ったものだろう。


要するに、この場所に来てもらえれば、少なくとも半日はいろいろと楽しんでもらえるということ。これは時間を持て余す可能性の高い団塊世代には、強力なアピールポイントとなる。


本当の用事は買い物なんだけれど、せっかく行くのだったらプールにも入っていくかとか、カルチャー教室で習い事するんだから、ついでにちょっと体を動かしていくかとか。あるいはついでに買い物もできるし便利だなとか、この際一緒にカルチャー教室も行ってみるかとか。


ターゲットが入会する動機をさまざまに展開できる。広告の創り方も、いろんなバリエーションを考えることができる。それでいて、ターゲットは団塊、提供価値は快適な時間消費と、きっちり絞り込まれている。ワウディータイプの展開よりは、セントラル、ルネサンス方式の方が団塊世代には魅力的に映ると思う。


勝負の結果がわかるのは来年から再来年にかけて。一方ではF1に絞り込んだ30分タイプサーキット型フィットネスが激しく増殖している。この一、二年でフィットネス業界が大きく変わることは間違いなさそうだ。ガリバーのコナミスポーツは安泰だとしても、2位以下は安穏とはしていられないし、逆にチャンスも大いにある。おもしろい業界だと思う。




昨日のI/O

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昨日の稽古:

・懸垂
・レッシュ式腹筋