口臭・体臭・加齢臭


口臭・体臭が91.5%


ヤンセンファーマによる『上司の身だしなみで気になるところ』調査の結果、堂々のトップとなったのが口臭・体臭だった。OLの皆さまは、やっぱりくさいのがイヤなのだ。なるほど。しかしこれはなかなかに複雑な思いを抱かせる結果である。


なぜなら、自分がどんなニオイをさせているかを自分が意識することはふつう、至難の業だからだ。そりゃあ何日も風呂に入っていなかったり、あるいはあまり想像もしたくないけれど、梅雨のムシムシする頃にやむえをえず二日間はき続けた靴下などに限定すれば、いくら我が臭いとはいえ「うっ、くせぇ」となることはあるだろう。


しかし、そんなのはレアケースである。ごくノーマルな日常生活を送っている限りは、まさか自分でも知らぬ間に自分が「くさくさ」オヤジになっているなんてだれも、夢にも思わないだろう。ところが、どうもそうではなさそうなのだ。


だって自分の体臭なんて、もう何十年も自分にとっては慣れ親しんだ「におい」なわけで、たとえそれが他人に不愉快な思いをさせる類いのものだとしても、自分にはわからないではないか。もとより、まずは家族が気づいてくれればいいのだろうが、家族とてずっとその臭いと共存しているうちにある程度感覚が麻痺している可能性は否めない。


では友人・知人が、そっと教えてくれてもよさそうなものだが、それもどうだろう。「お前さあ、ちょっとクサいんちゃう」なんて平気にいえます? よほどなんでも言い合える相手ならまだしも、いわれた相手の心情を慮るに普通「それはちょっと」となりはしないか。


しかし体臭は、いつの間にか少しずつ濃くなっていくリスクを抱えているのである。これを加齢臭というのだそうだ。


その加齢臭の正体はノネナールなる物質らしい。

nonenal。いわゆる「加齢臭」のもと。汗腺のそばの皮脂腺から出る脂肪酸(バルミトオレイン酸)の酸化、もしくは表皮のバクテリアによって醗酵して出来る物質で(オクテナール、ヘキセナールと共の)不飽和アルデヒド。人体の悪臭の根本原因。特に襟元に溜まりやすい。宿酔の翌る日に酒臭さを発散させるのも、アルコールを分解するアセトアルデヒドに因り、タバコは活性酸素を増加させ・ヤニ臭さを更に付加するので、これらを断ち、ポリフェノールの豊富な野菜類を多く摂ることによって、40代から急速に増加するこのノネナールを抑制させることは出来る。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%CE%A5%CD%A5%CA%A1%BC%A5%EB


40代から急増する! なんと恐ろしいことか。


とはいえ、説明を読むに防ぐ手だてがないこともなさそうだ。すなわち酒を飲み過ぎず(飲まずとなるのは辛いから、これぐらいで勘弁してもらおう)、タバコを吸わず(これはオッケー)、ポリフェノール豊富な野菜をたくさん食べ(ということは赤ワインを飲めばいいってことか?)、できるだけシャワーを使ったり風呂に入って清潔を保つこと、でいいのではないか。もしそうなら一応、いまのところは大丈夫っぽいが。


でも、加齢臭もたぶん、自分ではわからんのだろうなあ。ヤダなあ。と恐れを秘かに抱くオヤジたちが、ニオイ隠しのために香水などに走るのかもしれない。


しかしである、それもどうかと思う。むろん香水だって同じのをずっと使い続けていれば、少なくとも自分は慣れてしまって何とも感じなくなるのだろう。それで、ごくごく控えめ柑橘系、ぐらいのものを選んでいれば、もしかしたらすれ違う女性から「あら、いい薫り」なんて好感度ア〜ップになるのかもしれないけれど。そんなことはしたくない。


なんか自分を誤魔化すようでヤなのだ(もっとも、ニオイでごまかさずとも、ほかにありとあらゆる手段を使って自分のイヤな側面をひた隠しにしながら生きているのが人間の一面ではあるのだから、いまさら香水ぐらいにこだわるんじゃねえよって意見も認めはするが)。


そもそも体臭がまったくなければ、それはそれでおかしいのではないのか。というか動物は本来、体臭によって雄は雌を、雌は雄を引きつけていたのだから、あって然るべしと思うのだけれど。これってオヤジの開き直りに過ぎないのだろうか。




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ライフハックプレス』
のだめカンタービレvol.4』
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