ホットスポットが変えるもの


街中のカフェで2Mbps弱


光ファイバー並みとはいかないものの充分な早さ、ホットスポットである。NTTの街中ブロードバンド接続サービスが、もしかして自分のワークスタイルを変えそうで、ちょっとドキワク感がある。


ホットスポット初体験は、つい二、三日前のこと。出張先の名古屋で昼間、どうしても三時間ぐらい空くことがわかった。さて、どうするか。パソコンは持ち歩いているのだが、ネットにつながらないことには今イチ、こなせる仕事が限られてしまう。


そういやホットスポットとかいった街中での接続サービスがあったなと思って調べてみると、これが意外にあちらこちらにある。とりあえず「カフェ・ド・クリエ」チェーンなら、コーヒーもそこそこの味のものが飲めるし、少々なら長居しても大丈夫だろうとやってみる。


店内から携帯で一日利用券を買う。ホットスポットには月極契約と一日利用があり、一日利用なら500円でオッケーだ。試しにとばかり携帯メールに送られてきたID、パスワードなどを入力すると・・・。アッサリつながった。iBookにはAirMacカードが最初から差してあるから、あっけないぐらい簡単につながる。


これで通信スピードは2Mbpsぐらい。別に動画を見るわけじゃないから、調べ物をしたり、メールをやり取りしながら原稿を書く、資料を読んだり作ったりの仕事には充分である。ということは、やろうと思えば街中でどんどん仕事をできることになる。


幸い、今の仕事はデザインが絡むものは極めて少ない。基本的には何かのテキストを書くことがほとんどである。なら、本当にどこでも仕事ができるようになるのではないか。これがドキワク感の正体である。


外で仕事をするのが、どうしてドキドキワクワクなのか。これは自宅をベースに自営業をやってない人にはなかなかわかってもらえない感覚かもしれない。自宅を仕事場にしていると、打合せなどの用事がない限りはたいてい仕事部屋にこもることになる。


もちろんできる限り快適に仕事をできるようにはしているが、それでも気分は変わらない。煮詰まると犬をからかったりするぐらいが関の山、外に出かけるのもおっくうだし、そもそも歩いていけるところに喫茶店などもない。


その昔、高城剛は「アイデアは移動距離に比例する」といった。けだし名言である。最近は新幹線で名古屋や東京にいく機会が増えていて、やはり動いていると脳が揺さぶられるみたいだ。本を読んでいても、いろんな妄想が次から次へとわいてくる。ブログを始めとしてメルマガ、頼まれ原稿などのネタを思いつくし、ちょこっとアイデアメモみたいなものも書けてしまう。


これが移動するメリットなんだと思う。残念ながら奈良には今のところホットスポットは一箇所しかない。何でやねん!とは思うけれど、まあ仕方がない。そのうち増えてくることに期待しよう。


ただし、である。良いことがあれば、悪いこともある。パソコンさえ持っていれば、どこにいても仕事ができるなんて公言してしまうと「原稿訂正超特急でお願い、1時間だけ待ってるから」なんてメールが入ってしまうリスクもある。こんなの以前なら「すみません、いま出先なもので」で何とか待ってもらえたのに、これからは「パソコン持ってるんでしょ。じゃ、ホットスポット探して、ちゃちゃっとやってよ」なんてことになるかもである。


というリスクがあっても、やっぱりリターンの方が大きいなあ、ホットスポットcocoaギガストレージサービスとセットで使えば、持ち歩くPCはもっともっとスリムなものでもオッケーになるかもだ(at 西中島南方カフェ・ド・クリエ)。


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