携帯シンクライアント


2010年には毎秒100メガ


ということは、現在の家庭用光ファイバーのベストと同じ速さ。次世代携帯、いわゆる「スーパー3G」である。これはドコモで「FOMA」の次にあたるサービスらしいが、おそらくはほかのキャリアも追随してくるだろう(日本経済新聞1月4日)。


こうなると完全にケータイがブロードバンド時代に突入する。動画通信も当たり前、ということはYouTubeモバイルも当然、サービス開始となっているだろう。せいぜい10分ぐらいの動画を見るのなら、ケータイで十分である。しかもケータイの画面サイズなら、今のままのYouTubeの画像レベルでも十分に楽しめる。


もっともYouTubeの画像サイズ/画質/一本あたり時間などが、現行モデルのままで行くとも思えないので、おそらくはYouTubeもPC版、テレビモニター用ハイビジョン版、さらにはケータイ版といった具合に分化・進化していくのだろう。


それはさておき。ケータイが光ファイバー並みのブロードバンド化を実現した時に何が起こるだろうか。


もしかしたら、ケータイがシンクライアントになる可能性はないだろうか。100メガはベストエフォートだとしても、最低20メガぐらいが安定して出るなら、ケータイ・シンクライアントは十分実用レベルになるはずだ。ということは、現在のケータイのボトルネックの一つとなっている大容量データ保存問題は解消する。


データはすべて(梅田望夫さん風の表現をするなら)ネットのあちら側に置いておけば良いのだ。となるとケータイはインプット/アウトプットデバイスとして十分な機能さえ持てば良いことになる。この場合、いまのおサイフ携帯などの個人認証機能をどうするかといった問題が出るのだろうが、そんなのはきっと解決されるんだろう。


えっと、もしそうなればやっぱりケータイとノーパソのハイブリッドというかなんというか、そういうモデルが出てくることを大いに期待したい。ウィルコムスマートフォンもいいけれど、原稿をさくさく書くためにはやはりブラインドタッチできるぐらいのキーボードは欲しい。往年の名機『モバイルギア』程度のキーボードである。


いや、もしかするとモバイルギアの復活する可能性はないか。あれで通信機能だけを備えた・・・、ということは、それってシグマリオンsigmarion)じゃないか。ドコモが「スーパー3G」とセットでシグマリオン再生を考えてくれていたら、これほどうれしいことはない。これが実現すればハードディスクなし、データは全部ネットのあちら側。というかGoogleに預けておくみたいな使い方できる。


しかもハードディスクを備える必要がないから、電源だってうんと長持ちするだろう。軽量化だって楽勝だ。だったら、少々かさばっても構わん。欲しいぞ、そういうモデル。


ワープロも、スプレッドシートも、メーラーも全部Google任せ、みたいな世界は、すでに実現しているわけだから。あとはそのGoogleへのアクセスデバイスがどうなるかだけの話、ってことに結局はなるのか?


それってドコモがGoogleのために設備投資をしてやることになるのだろうか。しかも今回の「スーパー3G」を実現するためにドコモが必要な投資は、第三世代携帯の時の最低30分の一、かかっても15分の一程度で済むらしい。だから料金に下げ余地があるという。これもありがたい話だ。


そうした形でケータイが定額&低額&ブロードバンド化したときに、何が起こるのか。もうあと3年ぐらいで、そうした世界が現実のものとなる。しつこいようだけれど、ケータイは24/30(24時間、手元30センチ以内にある)デバイスだ。それが進化するとき、やっぱり世界が少しは変わることになるんじゃないだろうか。



昨日のI/O

In:
『ごくせん』
YouTubeにファーストシリーズが上がっていたので、ついつい見てしまった。これって時間泥棒ですね。
Out:
顧問先企業への活動報告書


昨日の稽古: