なぜYahoo!なのか


Yahoo!が約6割でダントツ


トップページに設定しているWebサイトのお話。2位がGoogleだけれども、全体のわずかに8.8%に過ぎない(日経リサーチ調べ)。納得できないというか不思議というか。これが10〜20台の女性たちに対象を絞れば、なんとYahoo!の支持率は71%に上る。なぜに、女性のみなさんはYahoo!を好まれるのでしょうか。


アメリカでは検索サイトの勝負はすでにほぼ決着がついている。Googleの圧勝である。ただ全世界的にGoogleが独り勝ちしているかと言えば、そうでもない。たとえば韓国、中国ではドメスティックな検索サイトが圧倒的に強い。ヨーロッパがどうなっているのかは知らない。が、問題は日本である。


歴史を振り返れば、確かにYahoo!が優位だろうことは想像がつく。が、日本での検索サイト(ポータルサイトといってもいいのかもしれない)の過去の攻防を振り返るならgooもあったしexciteなどもあったはずだ。しかし、今ではYahoo!がダントツのポジションを獲得している。


クープマンの法則に当てはめて鑑みるに、Yahoo!の60%強という数字は、相対的安定シェア(41.7%)をはるかに超えている。独占的市場シェアとなる73.9%にこそ届かないものの(10〜20代女性に限れば届きそうだ!)、短期的にトップがひっくり返る可能性はまずゼロといっていい。その意味ではYahoo!の独り勝ちは、クープマンの法則を実証しているモデルケースだといえなくもない。


ちなみにYahoo!をトップページに設定している理由は次の通りとなっている。
1.機能が使いやすい(=54.9%)
2.単に使い慣れているから(=48.6%)
3.利用する機能が多い(=22%)


結局、使いやすくて慣れているからということが理由になる。じゃないと利用する機能としてあげられているメールやアルバム機能なんてGoogleにもあるのだから。というよりもGoogleの方がたぶんメール機能はその容量やフィルター機能などでYahoo!より優れているだろうし、ほかにもカレンダー、ワープロスプレッドシートにノートブックに、と数え上げていけばキリがないぐらいに使える機能満載である。


しかも、つい昨日のニュースではGoogleは、そうした多彩な機能をオフラインでもブラウザー経由で使えるようにするという。まあ、これは昨日今日のことなので関係ないのだけれど。それでもとにかく使えるサービスを無料で提供し、それをどんどん使いやすくしていこうという姿勢がGoogleからは強く伝わってくる。


とすると、たぶんポイントはここにあるんじゃないだろうか。


Googleはツール指向である。これに対してYahoo!はエンタメ指向であると。めちゃくちゃ独断と偏見に満ちた切り分け方ではあるのだが、Googleは使えるツールを提供して、どんどん「使って」もらうことによりページビューを稼ぐ(=広告費を稼ぐ)モデル。一方Yahoo!はお楽しみ要素満載で、それらを「見て(楽しんで)」もらうことによりページビューを稼ぐモデル。


だとすれば、これは日本人(特に女性層)のネット利用目的に関わる話になってくる。つまり日本ではネットユーザーの多くがネットをいろんな楽しみのために見ている。一方でGoogleユーザーは基本的にはネットを使って何かをする(基本的には何らかの価値創造活動といえるのではないだろうか)ことが主目的となっている。この場合の使い方を極言するなら「徹底して使い勝手の良いコミュニケーションツール」ということになるのだろう。


これがYahoo!の日本での使い方となると、便利なテレビといった位置づけになるのかもしれない。もちろんGoogleYahoo!の使い方に優劣などないし、どちらが良い悪いという話でもない。逆にいえば日本の場合はコミュニケーションツールとしてGoogleを使う必要がないともいえるわけで、それはそれで幸せな状況なのかもしれない。


先日からiGTDだのGoogleカレンダーだのをさんざん持ち上げておいて、それに反するようなことを言うのもなんだけれど、何もかもをネット&Googleに頼ってしまうような状況は、ちょっとヤバいよな的反省もあったので、その意味では日本は意外と健全なのかな、とも思ったりした。



昨日のI/O

In:
Out:
某社ソフト添付小冊子原稿

昨日の稽古:

・レッシュ式腹筋、腕立て、スクワット