未来の検索エンジン
一年間で約500京バイト、新聞換算で数十億年分
すでに2002年(もう5年も昔のことだ)の時点で、こんなにも多くの情報が全世界では創りだされたらしい(日経産業新聞2007年8月21日)。もちろん、それ以降の5年間に世界で創りだされた情報量はもっと増えている。「もっと」どころではなく核爆発的に激増しているといってもまだ足りないぐらいだろう。
世の中にこれぐらい情報があふれていて、しかもたいていの情報にほとんどフリーに(自由に&ほとんどゼロコストで)アクセスできる状況は、間違いなく人類の歴史上始めてのこと。あふれかえる情報を賢く使えば、何らかの価値を創りだしそれに見合った対価を得られる可能性もある。といっても最近やたら増えている情報起業家の類いでは決してないけれど。
ほんの10年前には考えられなかったチャンスがまわりにはあるとはいえ、たいていの人は情報洪水の中で溺れているのが実情だろう。とりあえず何か調べ物をしたいときには検索エンジンを使う、それぐらいは一般的になってきている。しかし、検索エンジンを使いこなせている人が一体どれぐらいいることか。検索キーワードを一つ、せいぜいand検索でもう一つぐらいのキーワードを入れてはみるけれども、検索結果の多さに途方に暮れるといったケースが大半ではないだろうか。
あるいはとりあえず表示結果の上から10番目ぐらいを見て、なんとなく納得するといったところだろうか。こうした検索方法ではたとえば「栄養の偏りは子どもの心にどんな影響を与えるか」といった疑問に答えてくれるサイトを見つけることは難しい。”栄養の偏り”&”子どもの心”&”影響”ぐらいのキーワードで、ac.jpとかgo.jpで絞り込んだり、あるいは検索結果をpdfに限定したりすれば、もしかしたら探している答が見つかる可能性はある。
しかし、本来ならそんなややこしいことをしなくても「栄養の偏りは子どもの心にどんな影響を与えるか」と入力すると、求めている答に近い内容が記されているサイトが表示されればそれに越したことはないわけだ。次世代検索エンジン「TSUBAKI」が目指しているのは、このような自由文で求めている結果を引き出してくること。国を挙げてのプロジェクトだけに高い理想を掲げている。
「TSUBAKI」はさらに高度な検索を目指している。
例えば、魚の一種である「アオブダイ」を入力してみると、「食べる」や「育てる」など関連項目ごとにサイトがまとまって表示される。
中には「トラブル」という項目も現れる。ここにはアオブダイの毒について書いたサイトがくくられている。
(前掲、日経産業新聞)
仮にこうした検索ができるようになれば、人間の知的活動に革命的な進化をもたらす可能性がある。なぜなら,特定のキーワードによる検索結果が、その言葉に関するさまざまな側面情報をカテゴライズして表示してくれるならば、思いもよらなかった情報を得ることができる。つまり自分が知らなかったことを知ることができるというわけだ。
これが何を意味するか。
自分が何を知らないかについて自覚的でなくとも「TSUBAKI」を使いまくることで、知的水準をレベルアップできる可能性があるということだ。基本的に人は自分が知らないことについて、あまり自覚的ではない。だから自分が知らないことについて検索をかけることもない(というかできない)。
ところが「TSUBAKI」を使えば、自分が探してもいなかった情報と巡り会うことができる。探していなかった情報すなわち、その人にとっては存在していなかった情報である。検索エンジンを使うだけで、そうした未知の情報(ただし自分が関心を持っていた項目と何らかの関係がある)が顕在化される。これは学習に対する考え方を一変させる可能性があるだろう。
昨日のI/O
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某ソフト開発物語
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※以前、ブログに書いた内容に手を加えてみました
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