ケータイで出せる年賀状


年賀状一通に150円


年賀はがきを買って出すのに比べればちょっと高いけれども、なかなか便利なサービスが誕生した。auが始めるケータイ・年賀状サービスである。実にうまいところを突いたビジネスだと思う。


日本人は何といっても年賀状の好きな民族である。一年に一回の節目に近況報告をし、普段は疎遠になりがちな知己と書状で挨拶を交わす。五十が目前に迫る年齢ともなると年賀状は一種の安否確認ともなる。


とはいえ出したいのは山々なのだが、実際問題として年賀状を出すのはかなり面倒なことでもある。めでたく正月に間に合うように届けるためには、おそらく三段階ぐらいの障害を乗り越えていかなければならない。


まず第一に年賀状そのものを手に入れなくてはならない。がんばって出そうというぐらいであれば、少しはデザインにも凝りたいと望むケースが多いだろう。となると、どんなデザインに仕上げようかと考える時点でまずひと悩みしなければならない。この段階で「もう、ええかぁ」と諦める方もいらっしゃるだろう。


とはいえ最近はちょっとパソコンを使えば、自分である程度デザインすることもできる。ネットを探せば無料のデザインテンプレートだってあるだろう。ということでオリジナルデザインの年賀状は何とか確保したとする。


しかしである、その先に待ち受ける第二のハードルはさらに面倒である。年賀状は何とか用意した、ではそれを誰に出すのか。友人、知人に親戚、お仕事で付き合いのある方々ということになるはずだ。ときにその人たちの住所はどうなっておるのか。毎年、きちんきちんと年賀状を出し続けているような人なら、相手から受けとった賀状もファイルに整理しているだろう。


が、一度でもやりとりを欠かしてしまうと数年前の賀状を探し出すことには相当な困難が伴う。というか、そういう人が昔もらった年賀状を保管しているとも思えない。これが一昔前なら手帳の住所録にこまめに手書きで相手の住所や電話番号さらにはFaxまでも控えていたことだろう。しかし、今どきそんなマメな人がどれぐらいいることか。


いやいや、それでも年輩の方はそうした記録を丹念に残されているかもしれない。では若年層ではどうか。特にケータイ世代はどうなっているだろうか。知人はいうまでもなく友人でさえも相手の住所を知らないケースが多々あるのではないか。メアドは間違いなく知っている(ケータイが記憶してくれている)。ケータイの電話番号も登録されているだろう。レアケースとしてはアドレスブックに住所をきめ細かく入力している人がいるかもしれない(レアケースじゃないかも知ないけれど)。


とはいえ仮にケータイで住所を管理していても、年賀状を出すためにはケータイを見ながら住所を手書きしなければならないではないか。ここに最後の難関が待ち受けている。なんと手書きである。もちろんケータイからデータを吸い出してパソコンに取り込み、年賀状ソフトを使ってプリンターで印字する手もないことはない(4つぐらいの作業が必要になるけれど)。


ただし、ケータイ世代の方々はパソコンをお持ちでないケースが多い。となるとこの手は使えない。それでも年賀状を出したいニーズはあるはずだ、とauは踏んだのだろう。そしてauのサービスは、ここまで書いてきた年賀状を出す上での三つの『不』を見事に解消している。あっぱれである。


auのサービスを使えば、ケータイ上で年賀状のデザインを選び住所や名前までを入力することができる。つまり若い方々が使い慣れたデバイスだけで作業が完了するようになっている。これだと年賀状発送に伴うハードルはほとんどひとっ飛びでクリアできる。


さらに至れり尽くせりのサービスが用意されてもいる。賀状を送りたい相手のメルアドさえわかれば、au経由で相手に「年賀状を送りたいので住所を教えて」といったメールを届けることができる。これに返事を出してもらえれば住所不明問題も解決するわけだ。


ということでこのauの年賀状代行サービスはかなりイケてるサービスだと思う次第。もう一つつけ加えておけば、ケータイで作れるということは24時間いつでも少し空き時間があれば、それを利用して年賀状を出せるということでもある。たとえば通勤電車の中で、あるいは大学の授業中に、はたまたちょっとトイレに入ったときに(可能性としては)書くことだって可能だ。


改まって「さあ、年賀状を書くぞ」とやらなければならないことが、却って年賀状に対する敷居を高くしていたことを踏まえれば、auサービスのおかげで来年は、例年になく多くの年賀状がやりとりされるようになるかもしれない。


昨日のI/O

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