畳みとパソコンは新しい方が


「アートワークを取り込んでいます(ちょっと違ったかも)」で約2分


急ぎのデザイン仕事が飛び込んできて、手持ちのMacで何とかこなしていた。が、こうした表示がモニターに浮かび上がり、たびたび時間待ちをしなければならない。使っているアプリはIllustrator8.0である。新しくはないが、そんなに古いバージョンでもない(そんなことないか?)。


ただし使っているマシンが古い。PowerMac7200/200である。今のIntelMacから数えるなら、5世代ぐらい前のマシンになる。すごいでしょう。独立して2年目ぐらいに買ったMac、ということはたぶん10年選手だ。何しろ動いているOSが7.5である。最近のMacユーザーから見れば、まさしく化石である。


それぐらい古いと内蔵電池もいかれているのだろう、時々マシンを立ち上げてみると日付はたいてい1904年○月○日となっている。なので、マシンが無事立ち上がるとまずは日付合わせをしなければならない。そうしないと、このマシンで作ったファイルを他のマシンに持っていったときにややこしいことになるからだ。


こんな厄介なマシンではあるが、スキャナーを繋いでいるために写真を取り込んだりする必要があるときはイヤでも使わざるを得ない。あるいは大型モニター(といってせいぜい21インチのブラウン管モニターで、しかも最近は使用中に必ず画面の色が妙な色になるというクセもある)は、このマシン以外にないのでデザイン仕事、レイアウト仕事をやる場合はこれしかない。


今回受けた急ぎの仕事は、とりあえずモノクロでよいために何とかなるだろうと使ってみたら、冒頭に書いたような案配となった次第。極端な話、人間が作業している時間とマシンが作業している時間が、同じぐらいなんじゃないのと言いたくなるぐらい遅いのだ。初めてこのマシンを使ったときには、その早さに感激した記憶があるのだけれど、時代の変化はげに恐ろしいものだ。


問題は、提出したラフが通り、さらに全ページラフをといった話に進んでいったことによって引き起こされた。全ページラフの先には、全ページ印刷用完全データ制作が待っている。そこそこのページ数になる予定である。にも関わらず一見開き(=2ページ)仕上げるのに、作業時間30分待ち時間30分といった恐ろしい非効率作業をしていたのでは、とんでもないことになる。


そこで考えた。選択肢は二つある。一つにはいま仕事ではメインで使っているiBookに大きなモニターをつないで作業する。これなら追加投資額はモニター代がせいぜい3万円、プラスIllustratorの最新バージョン(ぜいたくするなら)が8万。合計11万である。もっともイラレの最新バージョンをけちって、クラシック環境で古いイラレを動かすなら、追加コストはモニター代だけで済む。


もう一つの選択肢は、iMacを、それこそ清水の舞台から飛び降りる覚悟で(ちょっとオーバーかもしれないけれど)導入すること。これなら一番安いiMacが16万弱である。メモリーを積んだとしてもプラス2万ぐらい。今ならまだLeopardになってないはずだから(=クラシック環境も動くはずだから)、でかい液晶モニターでなら古いイラレでもサクッと楽しくお仕事できるのではないか。


と考えて、悩んだ末にAppleさんに電話をしてみた。ら、今日で古いOSを積んだiMacの出荷は終わり。明日の出荷分からは全部Leopardになります、なんて説明を受けて、プチッとスイッチが入ってしまった。余談になるけれど「今日限り」というキーワードがいかに強烈な心理的アピール力を持つかを、コピーライターとして身を以て体験した。iMacを注文した。


バカですねえ。ここまで読まれたMacユーザーの方なら、IntelMacはクラシック環境は動かないんじゃないのと思われたことだろう。その通りである。動きません。まったくダメでした。


そこで泣く泣くIllustratorも最新バージョンを買わざるを得ない羽目に。さらに追い討ちをかけるのがメモリである。Appleさん曰く「今日出荷するためには、メモリ増設などは一切できません。そんなことすると出荷は一週間先になります」とのことだったので、搭載メモリはノーマルの1GBだけ。これじゃ、最新のイラレは動かない恐れもある。


日本橋に出向きメモリを買う。ついでに心斎橋のアップルショップに行き、IllustratorCS3なるソフトも買う。家に戻って、さてメモリ増設をやってみてビックリである。ネットで調べた限りでは「超簡単、5分でできます」なんて情報ばかりだったのに、まずメモリを取付けてあるカバーを外すことができない。ネジが回らないのだ。焦る。焦って力任せに回すとネジ穴を潰してしまう恐れがある。そうなるとメモリもイラレもパーだ。冷や汗をかきながら、何とかカバーをこじ開け、メモリを差す。


祈るような気持ちでiMacを立ち上げると、ヤッホーである。無事メモリはささっており、イラレも快適に動く。おかげで何とかデザイン仕事も完了。落ち着いていろいろ触ってみると、iMacの何と速いことか。iBook(G4ですね)でも十分に速いと思っていたが、さらに高速・快適。そして画面がでかい。ドラッグし損なうぐらいにでかい。つうことはいろんな画面をたくさん出して仕事をできる。ナイスである。


やはり畳みとパソコンは新しいのに限る、である。



昨日のI/O

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