居座り案件集中日


居座り案件に悩んでいる


基本的に「ピン」で仕事をしている。企画を考え、取材や調査を行い、企画書や原稿にまとめる。相談を受けて、何らかのアウトプットを返す(アウトプットは書かれたものになることがほとんどだ)。ときには企画の一環として、デザインまで受けることもある。


こうした作業はほとんど一人でこなさなければならない。やるべきこと、GTD的にいうなら抱えているタスクは、すべてがこのような対価を得られる仕事だけではない。主にメールによる連絡や手配、調整もある。子を持つ父親としてやらなければ(正確には自分がどうしてもやりたい)こともある。雑務はきっちりある。


とはいえ一日は、どうがんばってみても24時間しかない。これだけは動かしようがない。その中でいろんなことをうまくやっていくためにGTDを取り入れている。毎朝タスクシートを作ってやるべきことに優先順位をつけ、おおよそかかるであろう時間を見積もって、少なくともその日のタスクを5個は毎日消して行く。そんなノルマを自分に課している。


タスク管理は週間でもレビューしている。こちらはプロジェクトをまず書き出し、それをタスクに細分化していく。プロジェクト全体の締め切り日から逆算して、各タスクがいつまでに終わってなければならないか、だいたいのメドを書き込んでおく。


いろいろ試行錯誤を繰り返した結果、昨年の暮れぐらいからこのやり方に今のところ落ち着いている。いろんな仕事の締め切りをほぼ完璧に守れている。


しかし、一つ大きな問題がある。居座り案件が発生し、それが少しずつではあるけれども確実に増えている。この居座り案件とは何か。


タスクは基本的に次の4つに分類される。
1.重要/緊急
2.重要/緊急ではない
3.重要ではない/緊急
4.重要ではない/緊急ではない


たいていの場合、1.の重要/緊急タスクは収入に直結している。だからこれを最優先せざるを得ない。ここがピン仕事人の悲しさだ。たとえばワタミグループの渡邉社長などは、何より大切なのは2.の緊急ではないが重要な案件だと強調されている。経営者が常に考えなければならないのは「いま、重要なこと」ではなく「これから先、重要なこと」なのだから当然のことだ。私の場合、居座り案件はこのカテゴリー2.に属するタスクである。


経営者でなければ2.は重要でないのか。そんなこと、ちっともないのである。たとえピン仕事人であったとしても、自分の事務所を経営していることに変わりはない。だから目先のことだけに忙殺されてしまい、今後のために重要なこと・やるべきことをなおざりにしていてはいけないのである。そんなことしていると、いずれ手痛いしっぺ返しを受けること間違いなしだ。


それならば、どうしても1.案件に追われがちな日々の中で、どうやって2.の居座り案件に取り組む時間をひねり出せばよいのか。


考えた末に出した結論が週に一回、最低でも10日に一度は『居座り案件週中処理デー』を設けること。その日だけはタスクシートの優先順位を変える。居座り案件(カテゴリー2.)を頭に持ってくる。万が一、その日に何らかの締め切りがぶつかっているときには、次のいずれかの方策で対処する。


一.居座り案件処理日の朝5時までに何としてでも片付ける
二.居座り案件処理日の深夜12時以降、翌朝までの時間で片付ける


当たり前だけれど、その日には何のアポも入れない。ケータイにももちろん出ない。メールもなるだけ知らんぷりする。ワークプレイスはやるべき仕事の内容によって可能な限り変える。大きなモニターやデザイン系のアプリケーションが必要な場合は仕方がない、普段の仕事場でやる。そうでないなら、できるだけ外に出かける。


たとえばカフェ、図書館。あるいは電車の中、なんて選択肢もありかもしれない。いずれにしてもiBookを持ち出すことになるわけで、ということはバッテリー切れまでの2時間ぐらいが勝負となる。こうした案件にかかるときには、ネットにつながっている必要はまずないから、場所にはこだわらなくていい。


そこまでしてでも何とかして居座り案件を片付けること。これがお一人様仕事術、その一である(もしかしたら、続くかもしれない)。


お一人様仕事術、その壱
『週に一度は、居座り案件を徹底処理すべし』



昨日のI/O

In:
『新・知的生産術』勝間和代
NPO理事会
Out:
ポルタウォーキングコピー

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昨日の稽古:

・懸垂