フィルタリング、する?
保護者は支持が9割、子どもは解除希望が8割
親子で意見がまっ二つに割れているのが携帯サイトのフィルタリングだ。
保護者に携帯フィルタリングの必要性を尋ねた質問では、「当然必要だと思う」「やや必要だと思う」という回答が九割を超えた。
<中略>
一方、約半数の子供はフィルタリングを導入しても携帯サイトに関連した犯罪は減らないと考えており、八割近くがフィルタリングを解除して欲しいと答えた(日経産業新聞2008年2月20日付2面)
親としてなかなか悩ましい問題だと思う。個人的にもつい最近、この問題について自分なりの判断を下したばかりだ。息子のケータイ買い替えにあたってauショップでは(あくまでも私が取引をした店だけの話だけれど)「フィルタリングはかけない方がいいですよ」とアドバイスしてくれた。
よく考えてみれば、有害サイトをフィルタリングするといっても、その基準がどうなっているのかがわからない。たとえばYahoo!あんしんねっとでは、次のような情報(子どもに不適切なサイト)はブロックされる。
・セックス・ヌードなどのポルノ
・出会い系
・暴力の助長
・自殺の肯定と助長
・薬物の製造法や利用法
・ギャンブルや賭け事
・フィッシング詐欺
・違法情報など
これはPCからのアクセス制限なので、ケータイとはまた事情が異なるのだろう。しかもこれはあくまでも利用者が申し込んではじめて成立するサービスである。ケータイのように一網打尽的にかけられるものとは性格が違う。ケータイ各社がとりあえず採用するURLリストは「ネットスター」が提供するものらしい(→ http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0802/18/news013_2.html)。4社が同じ基準を採用するのならフィルタリングのレベルはとりあえず揃うはずだ。
とはいえそうした基準を一企業に任せてしまうことにはリスクがあるようにも思う。ネットスター社のサイトをちらっと見た限りでは、携帯キャリア各社が採用するフィルターの基準などについての説明は見当たらなかった(ちゃんと探せばあるのかもしれないけれど)。
auで受けた説明によればフィルターをかけてしまうと、ウィキペディアにもアクセスできなくなるとのこと。そもそもウチの子は、ここを見たいがために少しばかり大きな画面&パケ定を求めてケータイを買い替えるのだから、肝心のウィキペディアを見ることができないのなら買い替える意味がない。
ということで、とりあえずフィルタリングはかけていない。すると案の定「モバゲー」にはまっていたりする。これはこれで困ったことだけれど、個人情報に類するものは『絶対に』『一切』入力しないことだけは約束させた。これぐらいのことをしておけば、それほど目くじら立てることもないようにも思う。
いまの息子のケータイの使い方を見ていると、メール、ワンセグ、調べ物(ほとんどウィキペディア)、たまにモバゲーといった案配で、とりあえず気になることはない。もしかしたら今後、プロフにハマったりヤバいサイトを見たりする可能性はある。そのときに、どう対処するか。
これはやはり個々の親子のコミュニケーションで解決するのが本筋なんじゃないだろうか。いくらフィルタリングをかけても、それで悪意のある情報を完全にシャットアウトすることはできないわけで、それならばそうした情報が世の中にはあることをまず教えること、できるだけ子どもと話をしながら対処法などを地道に教え込むことの方が大切だと思う。
昨日のI/O
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