なぞの航空運賃


片道37000円vsホテル付き往復27000円


目的地は札幌である。北海道まで取材に行くことになり、そうそうANAマイレージ会員だったよなとサイトにアクセしてみてビックリした。たしかに明後日か明々後日のことなので、割引運賃はないだろうなとは思っていたが、それにしても片道37000円はないでしょう。往復したら一体いくらになるのか、おまけに日帰りはきついから一泊したりした日には10万仕事になってしまう。


こりゃきつい。どうしようかと思って、そういえばホテルと飛行機のセット予約みたいなサービスがあったなと「楽天トラベル」をのぞいてみる。ありました! そこではさすがに一週間先ぐらいの予定しか入らない。でも、モノは試しとばかりにいちばん早い日程で検索してみると、これが27000円である。


もちろん片道運賃じゃない。きちんとした(というのも妙な言い方だけれど)往復運賃である。しかもホテルだって、まともに泊まったら1万クラスの、これまたきちんとしたところだ。さらに、若干の追加料金を払えば自分の都合のよい時間帯の便に飛行機を変更することもできる。その上、座席も事前に指定できる。


どういうこっちゃ、と思いました。


もともと飛行機の運賃は謎である。そんなことは海外旅行に行けば、すぐにわかる。中国や香港にはたぶん30回ぐらい行ってるけれど、その間にいわゆる正規運賃で飛行機のチケットを買ったことは一回しかない。どうしても連休のタイミングしか日程を組むことができなかったときに仕方なしに北京往復に15万ぐらい払った。が、あとは中国や香港に行くときの飛行機代は高くても5万が相場観となっている。


まあ国際線の価格などはあってないようなもので、特にエコノミークラスに正規運賃で乗っている人なんて1%にも満たないんじゃないだろうか。それぐらいのことはわかっていたのだが、国内便でもこんな無茶苦茶な価格体系になっているとは知らなかった。


これじゃバカらしくってまともな運賃で飛行機に乗ろうとは、誰も思わなくなるのではないか。逆にいえば正規運賃は、時間の都合がどうしてもつかないため仕方なく払うための価格ということになってしまう。それでよいのだろうか。


それでいて今回の関空→札幌、札幌→伊丹便はいずれも、ガラガラだった。空気を運ぶぐらいなら、たとえ価格を下げてでも一人でも多くのお客さんを乗せた方がマシだと思う。ただでさえ飛行機は機体(何十トンもする)とジェット燃料(同じく何十トンもする)を運ぶために飛んでいるようなものなのだ。客としては、そりゃ隣も前後も他のお客さんがいなくてゆったりしている方が気分は良いとはいえ、それって燃料をまき散らしているだけじゃないのか、などとも思ってしまう。


せっかくこれだけインターネットが普及して、さまざまなサービスをリアルタイムで提供できるのだから、当日便に空席があるときはそれをどこかに表示して、うんと安く(たとえば楽天トラベルなみに)提供することはできないんだろうか。それによって仮に30人、お客さんが増えたって燃料の無駄が画期的に改善されることはもちろんないんだれど。


昨日のI/O

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