お一人様はビジ髪に気をつけろ


襟足から1センチ


ホテルオークラには「襟足1センチルール」なるものがあるらしい。すなわち

男性の頭髪については「全体的に短くカットし脇は耳にかからない。襟足はワイシャツのカラーから1センチメートル以上あげること。もみあげは目線と耳の中心点を結ぶ線以内でカットする」と記されている(日経産業新聞2008年6月6日19面)。


そうなんや。ホテルマンは、そんなところまで気を遣っているのだ。確かに高校の同級生などに会ったときには、職業(たとえば銀行マンとか商社マン、あるいはお役人さんにお医者さん)によって、何となくそれ風の髪型があるのかな、ぐらいには思ったことがある。しかし、髪型はお一人様にとってはまったくの盲点だった。


何しろお一人様は、お客様とお会いするとき以外は、引きこもりである。打合せや取材で出て行く時でも、いわゆるビジネスパーソンの方々がたくさんいらっしゃる時間帯に電車に乗ったりすることはあまりない。だからというわけではないのだけれど、人がどんな髪型をしているのかなんてまったく興味がなかった。ということは、自分の髪型にもあまりこだわりがないことを意味する。


基本的には、たぶん大学生の時ぐらいから髪型は変わっていない(そりゃ年相応に毛髪の量自体は減少傾向にあるけれど)。そもそもが髪型というほどのものではないのだ。「伸びてきたなあ」→「ぼさぼさやなあ」→「そろそろ散髪に行こか」→(で散髪屋さんでは)「適当に短うしといてください」で終わり。よって散髪終了後は、いつもちょっとばかり自分の顔に違和感を覚える。


なぜなら、散髪するとそれぐらい髪が短くなるからだ。逆にいえば、それぐらい(散髪前後でイメージが変わるぐらいにまで)髪が伸びてこないと散髪に行かないということである。というか、ここまで書いてきて気付いたのだが「散髪」なんてもっさい用語を使っていること自体が、すでに自分のセンスをさらけ出しているのではないか。


たまたま昨夜、独立系コンサルタントの方たちとディスカッションする機会があった。行きの新幹線の中で「ビジ髪」についての記事をちょうど読んだあとでもあり、皆さんのヘアースタイル(髪型なんていわず、せめてこう表現するべきですね)に注目してみた結果、今さらながらに自分のもっささに気付いた次第。


正確なところは、皆さんに話を聞いて確かめたわけではないので不明だけれど、たいていの人が散髪ではなく「カット」されているように見えた。なかにはパーマをかけている方もおられるようだ。ということはである、ヘアースタイルに気を配られているわけだから当然、着ている服にも抜かりはないわけだ。


う〜む。確か神田昌典氏の本で「コンサルタントは、それなりの自己演出を心がけるべし」とあったことを思い出す。なるほど。だが、これは勝手な偏見かもしれないけれど、それって東京の話じゃね、とも思っていた。


と書いたしりから反省したりもする。いや、確かにそうじゃないな。関西でもお付き合いのある大手広告代理店の方々は、皆さん、とてもシャキッとしておられる。あるいは、その方々と一緒に仕事をさせていただいているトップ企業の若手の方々も、やはり皆さんかなりスマートだ。


ということは、年齢はある程度影響するのだろうが、地域によらず、それより何より意識の問題が、大きいのだ。この問題を突き詰めれば、自分はどう見られたいかを考えることにつながる。それは自分はどうありたいか、ビジョンを持っているかどうかにもつながる。おれにはビジョンがないのだろうか。


そういえば、先日お会いしたやはりコンサルタントの方は「自分のテーマカラーは赤。だからネクタイはいつも赤、パソコンも赤、カバン(ゼロ・ハリですね)も赤なんです。これぐらいやって、ああ○○さん、あの赤の人ねって覚えてもらえますから」と仰っていた。彼はメガネのフレームまで赤だった。なるほどなあ。もうちょっと考えないといけないのかもしれない。


さすがに取材前にはヒゲぐらいは剃るよう心がけている。だが、髪型は盲点だった。

目鼻立ちは変えられないが、髪型で好印象を与えるのは難しくない(前掲紙)

そうだから、もう少しマメに散髪ぐらいは心がけるようにしよう。ついでに着ている服も、もうちょっと考えるべきなんだろうけれど、こればかりは仕方がない。上半身が妙なサイズになっているので、選択肢が極めて限られてしまう。


それでも、もっさぁと思われないぐらいには気をつけるようにしないといかんなあ。と反省する一夜だった。


お一人様仕事術、その拾弐
『お一人様は、身なりに気をつけるべし』


昨日のI/O

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昨日の稽古:

・腹筋