欲しいぞ「ポメラ」
27,000円のノート
ポメラである。キングジムが出した、超コンパクトなキーボードだ（→ http://www.kingjim.co.jp/pomera/index.html）。まだ実物に触ったわけではない。が、触れてしまうとヤバい気がする。
基本的に物欲は薄い方だと思っている。あれ欲しい、これ買いたいと食指が動くことはまずない。あえて言うなら、ふらっと入った本屋でおもしろそうな本を見つけた時ぐらいだろうか。一応、マカーを自認しているが故に、iPhone欲しいとは思った。思ったけれども、とりあえずケータイは既に持ってるし、iPodもある（息子のだけれど）。そもそもiPod持ってたって音楽聞くこともないし・・・。
MacBookAirもええなとは思いますよ、確かに。何しろ軽そうだし、カッチョええし。でも実用性ということなら、今使っているiBookでも十分というか、使い勝手ならこれの方が良さそうやし。というぐらいである、もちろん先立つものが不如意だという事情は否定できないのだが。
が、まさか、こんな形で携帯式キーボードが出るとは思わなかった。キングジムさんによれば「ポメラ」はデジタルメモである。うまいこと言うねえ、座布団一枚やっとくれ、てなところだ、ほんと。その潔いばかりの割り切り方に鳥肌が立っちゃう。
インターネット？ 真剣に文章を考えてるときにゃあ、そんなもんつながったりするとかえって気が散ってよくねえんだよ。
でも、ほら、いろんな資料とかないと不便でしょう？ 見くびるねい！ 資料なんかちゃんと頭ん中入ってらい。だいたい手本見ながら書く文章なんてなぁよ、てめえのもんじゃねえだろ。
とついつい慣れない言葉遣いになってしまうぐらい興奮している。何しろデジタルメモなんだから、何もまとまったテキストを綴るだけが「ポメラ」の使い道じゃない。むしろ、メモである。すなわち何か思いついたとき、手書きでメモを書く代わりにパシャパシャと打って保存して「ハイ終了、一丁上がり」みたいな使い方がしっくりくるのかもしれない。
起動までたったの２秒しかかからないのだ。ジャケットの内ポケットからメモを引っ張り出して、同じくペンも取り出し、さてとばかりに書き始めるのとほとんど変わらないクイッキーさではないか。しかるに、ひとたび書き始めれば、ペンで手書きするのとキーボード入力ではその早さに雲泥の差がある。自分ならたぶんキーボードの方が手書きより100倍速い。
そのうえ、すでに手書きでは正確に記せない漢字がたくさんある。たとえば薔薇だとか憂鬱だとか、がキーボードなら瞬時に漢字変換されてモニターに並ぶ。さすがにポンチ絵や図を書くことはできないが、そんなのなくたってちっとも構わない。どっちみち手書きでも絵は思いっきり下手な口なんだから。
この「ポメラ」、折りたたみ式キーボードは250mmとたっぷりサイズ、だからキーピッチも17mmある。大昔使っていたモバイルギアと同じぐらいなわけで、超・短指な私にとってはこれで十分だ、間違いなくブラインドタッチできるサイズである。
しかも電源の持ちまでばっちりである。バッテリーはなく、単四（単四ですよ、単四）電池たった二つで連続20時間動くのだ。iBookを20時間バッテリーだけで使おうと思ったら、たぶん予備のバッテリーを6個は持ち歩かないとダメだろう。それって拷問に近い。
モニターはくっきり黒のきれいなTFT液晶（ほんまかいな、このへんは結構適当）、FEPにはATOKを載んでいるから変換効率もばっちり（なのだろう）。恐れ入りました、何一つ文句などないっす。とどめはそのサイズである。実に幅14.5センチ、縦10センチ、そして厚みはわずかに3センチ。文庫本サイズでちょっと分厚めといったところだろうか。
もっとも欠点もある。そりゃそうだろう、これで完璧だったら怖いわい。まず保存できる文字数に制限がある。8,000文字入力したテキストファイルを6ファイルまで、ということは合計でも48,000文字分になる。まあ、普通にメモを取るなら十分ですね。それぐらいは構わないし、足りなければスロットカードに落とせば良いわけだ。
が、一つ致命的な欠点を見つけてしまった。誠にまったくもって極めて遺憾なことにPCリンクの対応OSがWindowsだけ、MacOSじゃダメみたいだ。オーマイガァッ！ まあ、ええけん。これでMacにつながったりした日にゃ、速攻買ってしまって怒られるところだった。
でも、欲しいぞ「ポメラ」。
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