Google依存症


41文字vs13文字


何のことかといえば
アットエスエイツードットエスオーハイフンエヌイーティドットエヌイードットジェイピー(=@sa2.so-net.ne.jp)

アットジーメイルドットコム(=@gmail.com
の違いである。


いずれもアットの前にアドレスがつく。まあ、滅多にないとは思うけれども、メールアドレスを入力する必要があるときにどちらが便利かといえばGmailである。とはいえ自分で入力する分にはまだよい、それほどの差はない。おのがアドレスぐらい、たいていの人が覚えているだろうから。


ところが、人に自分のメアドを伝えるとなると大変だ。たとえば電話なんかで「何とかかんとか(メアドですね)アットエスエイツードットエスオーハイフンエヌイーティドットエヌイードットジェイピーですから」などと間違いなく伝える自信はない。もし自分が相手から電話で同じように長いアドレスをいわれたとしたら、かなりイヤだと思う。


これがGmailなら画期的にラクチンである。もし相手も同じくGmailユーザーなら、頭のアドレスだけを伝えれば良い。「アットマーク以下はGmailだから」と付け加えるだけで済んでしまう。妄想をふくらませるなら、みんながGmailを使ってくれれば、面倒なメアド伝達問題は一挙に解決する。


『みんながGmailを使っていれば……』


Gmailについては、そのメリットをこれまでにも散々書いてきた。たとえば強力なスパムフィルターのおかげで、メールボックスにうっとうしいメールが紛れ込むことがほとんどなくなったこと、素晴らしいフィルター機能により必要なメールは全部ケータイメールに転送できること、さらにはケータイでも検索や返信など普通にGmailを使えること。
添付ファイルの転送まで簡単にできたのには驚くとともに、こいつは本当に使い勝手がよいと改めて思った。
http://d.hatena.ne.jp/atutake/20080816/1218870906
http://d.hatena.ne.jp/atutake/20080804/1217838596


というぐらい便利なGmailはさりげなく、使える容量を追加してくれていたり(今のところ7278MBを割り当ててもらっている)、メールが届いたらお知らせしてくれる機能ができていたりと、どんどん便利になっている。試してみたこともないけれど、つい最近ではビデオチャットもできるようになったはずだ。


だからいつしか完全にGmail依存症となっている。これってリスキーかもしれないとは思う。今年に入って一回だけだけれども、ケータイからもPCからもアクセス不能状態に陥った。あるいは迷惑メールのフィルターが変わったらしく、購読中のメルマガがいきなりはねられてしまったりもした。何らかのトラブルがあったと推測するものの、そのトラブルの種類、原因、解決プロセスなどは一切教えてもらえない。
http://d.hatena.ne.jp/atutake/20080325/1206397060


当たり前といえば当たり前で、Googleさんは無料でサービス提供してくれているのだから何の説明責任もないし、付け加えるなら少々メールが止まったって、あるいはメールが消えてなくなったとしても文句を言われる筋合いはまったくない。だってGmailが無料で使えることはアピールしているけれども、その品質については何も保証していないはずだ(違ったかな、どこかに保証していたかな)。


でも便利だから使わざるを得ない。バックアップは一応取っているものの、mailアプリやThundebirdを開くとスパムもごっちゃになってダウンロードされるので、とんでもない時間がかかる。本来なら一日一回どっちかを開いて、スパムを取り除いておけばいいのだけれど、それも面倒極まりない。


だからついついGmailに頼ってしまう。でも、自分と同じように考える人がどんどん増えてくると、どうなるのだろうか。そりゃメアドを教える/教わるときには便利だけれど、世界中の人がみんなGmailユーザーとなってしまう。というのはちょっとSFチックすぎる妄想なんだろうか。とりあえず自分のまわりにいる人たちのGmail濃度はかなり高い。


Gmailがどんどん進化し、どんどん便利になり、どんどん容量も増やしてくれているのだから当然だとは思うが。同時にどんどんスパムメールが増えていることも、Gmailの便利さを際立たせている。ということはGmailユーザーを増やすためには、スパムメールを増やせば良いわけだ、なんてことをGoogleさんが考えるとは思わないが。


Googleさんがこの先、Gmailユーザー(Gmailを使わないと抜き差しならない状態に追い込まれたユーザー)が爆発的に増えたとき、どうされるのだろうかということは、ちょっと気になるところだ。




昨日のI/O

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『階層化日本と教育危機/苅谷剛彦
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昨日の稽古: