お一人さまの2008年


個人的にいろいろあった一年なので、そのまとめ。


1.出版『顧客を動かす!インタビュー式営業術』
棚からぼたもちというか、ひょうたんから駒というか。より正確に表現するなら、ブログから出版というべきだろうか。年末にちょっと書いたけれど、本を出してもらった。超遠距離通学だった中学時代、電車の中で小説を読む楽しみを覚えて以来「本を読みたい」がために大学入学時には文学部を選んだ。そして卒業時には、いつかは物書きを生業としたいと思い続けて25年、節目の年に本を出してもらえたのは望外の喜びであり、やはりこの一年で最大の出来事となった。


2.某社長復活
2年前、コンサルで関わっていた企業が倒産した。若手社長の勢いに押されて、その暴走気味の拡張を止められなかったのが原因だ。この一件に関しては、自らの能力不足を痛い程感じた。そして、この社長とは音信不通となってしまった。その彼から春に連絡が届いた。なんと見事に復活したという。そして、もう一度面倒を見てほしいと。夏以降、定期的にミーティングをして製品開発、スタッフ研修などでお手伝いさせてもらっている。この社長の復活劇とそこに至るまでのどん底時代の話は、いずれ何かのカタチでまとめて書かせてもらうことになっている。ものすごい話である。


3.黒帯拝受
『四十歳からの空手(→ http://d.hatena.ne.jp/atutake/20080613/1213313286)』シリーズで書いてきた通り、8年前、ちょうど四十になったときから空手を始めた。空研塾は1984年に渡邊塾長が始められたフルコンタクト系流派である。塾長は芦原会館の出身であり、伝統空手、キックボクシングから中国拳法と幅広い経験を持たれている。持てる経験のすべてを注ぎ込んで起こされたのが空手技術研究塾である。フルコンでは直接突きや蹴りを相手に当てる。空研塾では茶帯審査がフルコンルールでの十人組み手、黒帯は顔面ありの五人組み手を受けなければならない。茶帯をいただいた時点で、自分はここまでと諦めていたにも関わらず、塾長、諸先輩の指導をいただき黒帯をいただけることになった。これは生涯の宝物である。


4.雑誌記事掲載『トレーニング・ジャーナル』誌8月号
縁あって同誌編集長とお知り合いになった。思い返せば、これもブログがキッカケだ。私のブログを読んでメールをいただき、それから何度かお会いしているうちに、空手について記事を書きませんかというオファーをいただいた。そこで渡邊塾長にお話を伺い「極意はすべて基本にある」という一文を発表させてもらった。原稿はたくさん書いてきたが、いわゆる商業出版されている雑誌に書くのはこれが初めてのこと。今にして思えばブログをキッカケとして「書く」という流れに扉を開いてもらったのは、浅野編集長だったのだ。ありがとうございます。


5.取材件数80人
今年もたくさんの人とお会いして、いろんな話を聴かせてもらった。今年インタビューさせていただいた方の中でいちばんお綺麗だったのは小池百合子議員、いちばんスケールの大きさを感じたのはメモリ・大川弘一社長、いちばん志の純粋さを感じたのはヨセミテ・津田全泰社長、いちばん内容が難しかったのが京都大学の高次脳機能総合研究センター福山秀直教授、そしていちばん感激したのは勝手に押し掛け弟子とならせていただいている「くらたまなぶ」先生だった。平均して一週間にお一人、これを来年は倍増させたいと強く願っている。


6.中国経済連合会さまセミナー
縁あって中国経済連合会さまでセミナーで講演をさせていただいた。中経連さんのセミナーとなればお集まりいただくのは、中国地方を代表する企業の経営者や幹部の方ばかり。講演は何度もさせてもらっているけれど、ここまで偉い人ばかり50名近くもお集まりいただき、その前でしゃべるというのはなかなか自分にとっても勉強となる体験だった。これも縁を開いていただいたのはInsightNow(→ http://www.insightnow.jp/)と中経連・水島さまのおかげだ。ありがとうございます。


7.ブログアクセス
12月11日アップした『なぜスタバはダメになったのか(→ http://d.hatena.ne.jp/atutake/20081211/1228970548)』。2日後からアクセスが増え始め、12月13日1,682、14日13,954、15日14,665、16日6,088アクセスとなった。ついたはてブが363。これが今年のナンバーワンアクセス記事となった。次に多かったのが8月2日にアップした『ファミレスの終焉(→ http://d.hatena.ne.jp/atutake/20080802)』。第三位が『大学の恐るべき現状(→ http://d.hatena.ne.jp/atutake/20080115/1200355213)』。う〜ん、これは傾向的にちょっとまずいと反省する。


8.最遠方出張
今年は地方巡業の比較的少ない年だった。遠くでいえばせいぜい佐賀、金沢、静岡、広島、愛媛あたりであとはほとんど東京である。その中で一回だけ北海道出張があった。お相手はエコモット社入澤拓也社長。「ITで環境をよくしたい」という明確なビジョンを持って活動される入澤社長のことばが強く印象に残っている。今年一年、出張して宿泊した回数は全部で25回、そのうち半分の13泊は学士会館だった。


9.稽古回数86回
このうちほとんどで少年部の指導をさせてもらった。実は基本に関しては、これが自分にとってもとてもよい稽古になる。何しろみんなの前に立って拙いながらも見本を示すのである。当然、一瞬たりとも気は抜けない。全力でできるかぎり本来の基本に忠実に突き、蹴りを繰り出す。30分ぐらいの基本稽古で汗びっしょりになる。一般部の稽古は人数が少ないために組み手稽古が減り気味だが、個人的には黒帯審査のために先輩が特別に顔面あり組み手の集中的に稽古をつけてもらった。これがとてもよい稽古となった。


10.読書数約100冊
Amazonで買った本が70冊。その他本屋で月に平均5冊ぐらいは買っているから買った本の数が全部で130冊ぐらい。今年はがんばって読んだので、8割は読んでいるはず。その中で今年の一冊を選ぶとすれば佐藤優『国家と神とマルクス』になる。この中に記されていた次の一文「絶対的なものはある、ただし、それは複数ある」と「愚行権」という概念は、(それでなくても歳を取って偏屈になりがちな)これからの自分の人生での教訓となるものだ。


こうやって一年を振り返ってみると、独力で何かを成し遂げたことなどなに一つないことがよくわかる。すべては、自分のまわりにいる方々からの支え、導きなどがあればこそ。「人は人に支えられてこそ人」。お一人さまこそ、周りの人に支えてもらわないと何もできない。これを肝に銘じて、来年もやっていきたいと思います。どうぞ、みなさま、新年もよろしくお願いします。


昨日のI/O

In:
『階層化日本と教育危機/苅谷剛彦
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□InsightNow最新エントリー
「好景気の終わりvs大恐慌の始まり」
http://www.insightnow.jp/article/2542


昨日の稽古:

懸垂・レッシュ式腕立て・レッシュ式腹筋