テレビを消した二日間
いよいよ、あと4日
奈良にいるのも、残りわずかとなった。10年ぶりの引越しが土曜日に迫っている。といっても奈良から京都に移るだけ、距離的には大したことはないのだけれど。
以前にも書いたように(→ http://d.hatena.ne.jp/atutake/20080915/1221451948)これで引越しは12回目となる。次の引っ越し先が、人生で13番目の住まいとなるわけだ。といっても関西を離れて東京へ、といったドラスティックな変化はない。関西圏、それも滋賀、大阪、京都そして奈良と限られたエリアの中で、あっちへ行ったりこっちに戻ったり。
ということで、次の住まいは京都である。ただし、今の家よりも狭くなるから仕事場を別の所に設けなければならない。自宅が四条烏丸、オフィスは四条西洞院、どちらも町の真ん中となる。このブログをお読みの方が京都へ来られるときには、ぜひお気軽にお声がけくだされ。
さて、すでに息子と家人は京都に乗り込んでいる。今日明日と中学校の登校日になっているためで、息子は日曜日から京都に行き、奈良にはもう帰ってこない。家人もいろいろ手伝いがあるらしく、行ったっきりである。そのため思わぬ単身赴任状態となってしまった。今の家は広いだけに、なんかやたら寂寥感があったりする。といいつつ意外に一人もいいじゃないかと思ったりもする。
ところでこうして独りぼっちになって、なぜかテレビを見なくなった。幸い、この三日間は取材仕事もミーティングも入っていないので、ずっと家にいる。正確には仕事部屋に籠っている。外に出たのは犬の散歩、空手の稽古(奈良での最後の稽古となった)に食事。自炊などまったくできないので、ご飯は外に食べに行くか、外で買ってくるかしかない。
外に食べに行くとなると、このあたりではクルマを使わざるを得ない。すなわち呑めないので、家に帰ってからちびちび呑むことになる。稽古の後はとてもお店に入れるような状態ではないので、買ってくるしかない。となるとコンビニでカップラーメンとつまみである。これまたラーメンをビールで流し込んで、アラレなどをつまみながらちびちびやるしかない。
そうやって一人暮らししてみて、気づいたのがテレビである。
家族がいるときは、飲んでいるときにテレビがついていた。別に自分は見ていなくても、誰かが見ているからだ。ところが一人だとテレビを見ても面白くないのだ。おばかタレントが出てくるクイズ番組など一人で見てもまったくつまらない。なるほど、この手のお笑い番組は誰かと一緒にへらへら笑いながら見るのが楽しい、ということなのだろう。
バカなタレントのバカな回答を見ていると、なぜかだんだん腹が立ってきたりする。家人と一緒に笑っているときは、そんなこと思わなかったのに。なんか不思議である。
ついでにいえばニュースもはっきりいって時間のムダだ。家族と一緒ならいろいろ会話しながら見ているので、ニュースもそれほど集中して見ているわけじゃない。これが一人でじっくり見ると、いやほんと、くだらないというか何と言うか。何も得る所がない。
朝もテレビを付けなくなった。息子を小学校の友だちと一緒に送っていたときには、集合時間に遅れないよう時計代わりにテレビを付けていたのだが、一人だとそんな必要もない。NHKの新しい朝ドラに多部未華子ちゃんが出ているので、これだけは後ろ髪を引かれる思いが少しするのだが、ここはぐっとがまんである。
相手が相手だけに、一度見てしまうときっとずっと見ることになる。ということは、たいそうにいえばその分だけ自由を失うことになる。つまり毎朝決まった時間にテレビをつけて、その前にはり付かなければならないわけだ。これは自ら自由を放棄することになる。自由を取るか、多部未華子を取るか。
思い悩んだ末に自由を選んだ(ということを50を目前に控えたおっさんがいうのもおかしな話だが)。といった次第でテレビを消してみると、これが結構良いのである。何が良いかといえば、気分がわさわさしないのだ。
加えて『ついつい』時間がなくなった。テレビの何より恐ろしいところは『ついつい』チャンネルをまわしてしまうことにある。地上波だけならまだしも、BSにケーブルまでついてくるとなると、どこかのチャンネルで「おっ、おもろそう」と感じる番組がある。すると『ついつい』見てしまう。気がつくと1時間ぐらいすぐに過ぎている。
これがはなからテレビのスイッチをいれなければ、そんなことにはならない。じゃ何をするか。本を読める、新聞を読める。それもただ記事を目で追うだけじゃなく、少しだけ考えたりもする。考えると脳が刺激されるのか、こうやってブログを書こうという気にもなる。
ふ〜む、引っ越し先でもテレビはなるだけ見ないようにしようっと。
昨日の稽古:富雄中学校武道場
・基本稽古
・ミット稽古
・移動稽古
・組み手稽古