クルマなしの3週間
正確には19日
もうクルマを運転していない。運転したくともできない(というか、そもそも運転したいとはあまり思わないのだが)。理由は単純、クルマを売り払ってしまったからだ。
何回か書いたように、引っ越した先が京都のほぼ真ん中である。地下鉄と私鉄の交差駅まで歩いて3分、そこから地下鉄に乗ればJR京都駅までやはり3分。私鉄に乗ってしまえば、梅田まで40分強。私鉄を乗り継げば天満橋、淀屋橋から中之島へ行くこともできる。
電車に乗ってどこかへ行く分には、極めて便利なところである。では市内をうろうろするのにはどうか。京都も一応、地下鉄が東西・南北に走っている。地下鉄駅を起点としてタクシーを使えば、市内ならどこに行くのにも時間・コスト共にそれほどかからない。時間にゆとりがあるなら,市バスという選択肢もある。
逆にクルマをキープし続けるとなるとどうか。真っ先に悩むことになるのが駐車場代だ。仕事場のあるあたりだと、どこでもだいたい一ヶ月あたり3万円ぐらいは覚悟しなければならない。しかも、その駐車場が狭い。限られた土地を最大限に有効活用するために、ギチギチに詰めてクルマを止めなければならない。
さらに悩ましいのが安全問題である。別に運転が下手な方ではないけれども、クルマの出し入れに関しては奈良にいた頃と比べてはるかに神経を使わなければならないだろう。また、京都の街中がクルマで走るには極めて難儀なところである。いわゆるメインストリートは、夜中以外いつも混んでいる。これまた街が狭い故に、メインストリートとはいえせいぜい片側二車線しかないからだ。
では碁盤の目の様に張り巡らされている路地の抜け道を走れば良いではないか。大昔、京都に暮らしていたころには、街中のややこしい裏道を知っていることが、確かにちょっとした自慢だったりした。が、今は違う。そんな細い路地を走っていて、例えば自転車が飛び出してきたら(京都の街は最近、なぜか自転車がやたら増えているような気がする)とか、あるいはおじいちゃん、おばあちゃんがよろっと道の真ん中に寄ってきたりしたらと考えると、恐くて狭い道など絶対に走りたくなくなる。
といった案配でいろいろ考えた末に、やはりクルマはいらんでしょうという結論に至った次第。どうしてもクルマが必要な時は借りることのできる相手がいることもあって、9年間乗ったクルマを売ってしまった。
その前に愛車を手離したときは、自分の体の一部が欠けるような喪失感に襲われたのだけれど、今回はまったくそんな感情にはならなかった。むしろ、清々したというか、さっぱり気分というか。
と考えてみて、謎が解けたような気になった。クルマを手離して、さてと思いついたのが、じゃ自転車でも乗るかということ。京都の街中に自転車が増えたのは、もしかしたら自分と同じように考える人が増えているからなのかもしれない。ただし、京都の街中の狭い道を自転車で駆け抜けるのは、やはり相当にリスキーではある。だからといってメインストリートは歩道を走るわけにはいかないし(人がいっぱい歩いているし)、かといって車道は危ないし。
やはり歩くに越したことはないようだ。それにしても中古車の値段の下がり方って、ひどいですわね。あまりに安い査定なのでちょっとがっかりしましたよ。
昨日のI/O
In:
『マインドマップ問題解決/高橋政史』
Out:
Check a Toilet・金子氏インタビュー原稿
大阪教育大学・串田教授インタビュー原稿
京都大学アジアアフリカ研究所・松林教授インタビューラフ原稿