HOT SPOTをやめるのに苦労した話


入会手続きはクリック3回


とまではいかないか。が、とにかく入るのは簡単なのだ。クレジットカードさえ持っていれば、ネットからすぐにできる。HOT SPOTという無線LANの接続サービスである。


もう3年ほど前から使っている。街中の無線LAN接続サービスで結構重宝した。カフェやホテルのロビーなどで使えて、2Mbpsぐらいは出る。そこそこのスピードで使えて、実用上はほとんど何も問題はない。


ちょうど、その頃はある企業(東京・大阪・名古屋に事業所がある)の若手社員研修プロジェクトを担当していて、2週間に一回はこの三カ所をまわって1回3時間ぐらいの研修をやっていた。他にも取材やミーティングがあって、結構出張が多かったのだ(今でも多いけれど)。


そこで問題となるのが、ネットにどうやってつながるか。まだ完全にGmailに移行していなかった頃のことで、ということは携帯でメールを確認することができなかった(転送をかければ良かったんだろうけれど、Gmailを使っていないとスパムが半端じゃないから現実的には無理だ)。


そこでメールチェックだけでもできないかと悩んでいたところ、このHOT SPOTサービスを見つけた。これに入れば東京の地下鉄の駅、チェーンのカフェ、いろんなホテルや空港などで無線LANにつながる。便利である。しかもアクセスポイントはどんどん増えている。さらに便利になる。


それで利用料が月額1500円ぐらい。安いじゃありませんかと思って入ったのだ。その入会手続きがあらまあ、また、めっちゃ簡単だった。詳しいことは覚えていないけれど、何か同意書を読んでクリックして、クレジットカードの情報を入力すれば、速攻オッケーみたいなお気楽さだったことは記憶に残っている。


このHOT SPOTサービスを解約することになった。理由ははっきりしていて、e-Mobileを使うようになったからだ。これは引っ越しにあたってしばらくの間はブロードバンドをひくことができないための緊急回避的措置として仕方なくのことである。が、これでも早さ的にはなかなか使えるのだ。もちろん動画を見るのは苦しいけれど、それ以外なら大丈夫である。


しかもHOT SPOTは特定の場所でしか使えないが、e-Mobileならエリア内ならどこでも使える。こっちの方が便利である。ということで解約しようとして、解約手続きの面倒さに気がついた。


契約はネットでチャッチャッチャとできるのに、解約は封書でないとダメなんだという。これの意味がわからない。「解約したいんです」書類をダウンロードして、しかもFAXじゃダメで郵送しろという。ということは郵送費あんた持ちね、というわけだ。郵送費なんてわずかなもんだけれど、辞めるのにコストをかけなければならないというのはいかがなものか。ちょっと納得がいかない。


これをまったく逆の視点から見るとどうなるか。辞める奴のために、なんで我々がコストをかけてやらなければならんのだ。我々の素晴らしいサービスを不要だなどと考える不逞の輩のために、コストをかけるなんてのは無駄の極地である。従って、辞める奴には今まで使わせてやっていたシステムを利用させることは一切まかりならん、はあはあ。みたいなことになるんだろうか。


それとも契約はクレジットカードさえあれば、誰でもできるぐらい簡単にしてあって、つまり盗んだカードを使ったなりすまし登録でも構わないです、はい、みたいな状態にしてある。これぐらい簡単だったらどんどん入ってもらえる、だろうね、きっと。


が、辞めようとする相手にはできるだけ手続きを面倒にして「もう、こんなにめんどくさいんやったら、ええわ。もうちょっと使っとこ」と思わせようとでもしているのだろうか(まさか、そんなことはないんだろうけれど)。


なんだか、腑に落ちない。契約と解約の手続きの非対称性ってあるんだなあと実感した次第だ。そういえば楽天からケータイに送られてくるメールも相当しつこくて、辞めたいんだけれどその方法がすんごくわかりにくい。から、いつも途中で挫折してしまう。


こういう引き際の悪さって、結構イメージ悪くするだけだと思うんだけれど、




昨日のI/O

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『日本文化における時間と空間』加藤周一
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中村教授・福島氏対談原稿
N社アニュアルレポート原稿
石黒教授インタビューメモ


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