京阪と近鉄と阪急と
学園前から難波まで500円
近鉄には有料特急がある。京阪と阪急にも同じく特急はあるが、特急料金はいらない。これがなかなかおもしろいではないか。近鉄の有料特急は、京都線も走っている。京都から奈良に、あるいは橿原神宮、賢島に行ける。
奈良と難波の間を結ぶ特急は、平日なら朝方と夜だけしか走っていない。おそらくニーズはあると思うのだけれど、ダイヤがそこそこ過密だから特急を走らせる余裕がないのだろう。一方、京都線の方は一時間にきっちり4本走っている。ところがこちらは昼間などがらがらだ。この特急のビスタカーという二階建て車両の階下は、とても快適な仕事部屋になると以前書いた記憶がある。
もっとも夕方4時ぐらいまでなら4号車以外はがっらがら。どこに乗っても仕事部屋として使えることに変わりはない。なぜ、がらがらの京都線は一日中ずっと特急を走らせているのかはしらない。それでもトータルでは採算は合っているのだろう。
逆に、なぜ京阪と阪急は有料特急を走らせないのだろうか。これが疑問である（というほどたいしたことではないけれど）。
京阪は昔、テレビカーなる特急を走らせていた。たしか7両編成の中の一台ににサービスでテレビがついているのだ。しかも大阪京橋と京都七条の間をノンストップで走る。通勤帰りのサラリーマンの方々なら、缶ビールを片手にプロ野球観戦ができるというわけだ。これは人気があったと思うのだけれど、いつの間にかなくなってしまった（このエントリーを書き終わってから調べたら、まだわずかではあるけれど走っているみたいだ）。
おまけに特急と言いながらどんだけ止まんねんと言いたくなるぐらいに停車駅が増えている。しかも、この間などは淀屋橋から特急に座れて、やれうれしやと思っていたら「この列車は樟葉までで」とか言ってる。いつから京阪特急『おけいはん』は樟葉止まりになってん。と怒っても後の祭りである。そこから先は立っていかなければならない。
その理由は中之島新線ができたからだけれど、はっきりいって不便だ。昔の京阪を返してくれ、といいたくなる。もちろん、今の複雑怪奇なダイヤでは有料特急を走らせることなど無理だろう。
そこで阪急である。最近はもっぱら大阪への移動、大阪からの帰りにはほぼ阪急ユーザーと化している。家から5分で乗り場に行けて超便利だからというのが理由の一つ、もう一つは何かよいのである。なにがよいのか。何となく車内がやわらかなのだ。
阪神間ではよく一等阪急、二等JR、等外阪神みたいな言い方をされることがある。何が一等で二等なのかと言えば、乗っておられる女性のことだ。お上品なお嬢様っぽい方が多いのが阪急、次がJRで阪神となるとこれはちょっともう、ということらしい。これはあくまでも噂の域を出ない話であり、筆者の意見では決してないことを一言申し添えておく。
推測するにこれは、沿線住宅地の地価と相関関係があるのだろう。つまり一番山手を走っている阪急沿線は、高級住宅地が多いというわけだ。
京都大阪間でこうしたランク付けがなされているかどうかは知らない。ただ何となくのイメージでいえば、阪急サイドと京阪サイドでは阪急サイドの方が少し高そうな感じがする。そう思えば（というところが、すでに明らかなバイアスにかかっていることを示しているのだが）阪急サイドの方がこざっぱりした女性が多いような気もする。
だからかどうかは知らないが阪急特急は終日、女性専用車両がある。近鉄は朝のラッシュ時だけあった。京阪は知らない。とりあえず阪急は終日である。それだけニーズもあるということだし、女性を大切にする姿勢が阪急にあることは間違いないのだろう。こうした姿勢が車内の雰囲気になにがしかの影響を与えているのかもしれない。
景色も長岡京を出て高槻までの区間はなかなかだ。水無瀬、大山崎あたりは緑が濃くて目を休めるのによい。京阪も桂川、宇治川、木津川の三川合流地点あたりが昔はよかったのだが、今は無粋な高速道路が景観を大きく損ねている。ので、ここも阪急の勝ち。
その阪急で有料特急を走らせれば、そこそこ採算はとれるだろうと思うのだけれど、無理なのかしらん。特急用の列車を作ったり、料金制度を変えたりといったことが難しいのかもしれない。やってくれたら、特に夕方から夜にかけて京都へ帰るときはきっと使うと思うのだけれど。
ところで京都大阪間にはJRも走っている。なぜJRにはまったく触れなかったかといえば、はっきり言って揺れすぎで乗り心地が悪いからだ。確かに新快速などはめっちゃ速いわけで、時間効率だけを考えるならJRが一番ということになるのだが、なぜか大阪駅が嫌いだし、いつも混んでいるしで、JRにはほとんど乗らないのでした。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
ホームページ、リニューアルしました。
ぜひ、一度見てやってください。
→ http://www.com-lab.org/
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
