風呂好きのささやか願い


先週は武雄温泉でサウナに入った。
今週はやまとの湯でサウナに入った。


風呂に入るのが、好きというわけではない。どちらかといえばシャワー派かもしれない。しかし、サウナとなると話は別だ。サウナは大好きである。それも、暑い日に汗をかいたから入る、といった入り方をするのではない。暑い日寒い日を問わず、心地よい春の日でもさわやかな秋の日でもまったく関係なく、わざわざ汗をかくために入るのだ。


といって、ひとたびサウナ室に入ると、ずっとそこでがまんするような入り方をするわけじゃない。そんな本格的なサウナマニアにはなれない。3分ほども経って、ひとしきり汗を出し、ちょっとしんどいし、となれば、速攻逃げ出して水風呂に飛び込む。サウナ通の方からすれば「そんな軟弱な入り方はダメじゃないのかい」と叱られるような入り方しかできない。


それでもサウナが好きなのだ。人は人である。それでいいではないか。


ただし、しつこいとは言えるだろう。一回あたりのサウナ室入室時間は3分にも満たないかもしれないが、それを延々と繰り返す。サウナに入る。ちょっとがまんする。耐えられなくなったら、水風呂に飛び込む。冷たい水の中に潜って、頭を冷やす。体がしっかり冷えるまで、がまんする。然る後、再びサウナへ赴く。


途中で少しばかりチェンジ・オブ・ペースを挟んだりする。すなわち普通の風呂に入ったり、露天風呂がある場合は、そこで深呼吸してみたり、泡風呂でしばし時間を過ごしたりと、ちょっとした寄り道にふける。それでもメインは、サウナと水風呂だ。


こうして都合、十回ほども出たり入ったりを繰り返すと、そろそろ汗が出なくなってくる。ポイントはここ。汗が出てこないといっても、まだ完全に搾り取れたわけではない。汗が出にくくなったなと思ったら、水風呂に入った後、サウナではなく、普通の風呂へ。これによってたぶん皮膚が少しだけゆるむのだ。気持ちホッとさせておいて、最後にもう一度、サウナ室へ。


これでほぼ完璧だ。


体を洗うと、さらっさらになっている。体の中の老廃物が、すべて出尽くした感がある。あとは、一刻も早く落ち着いて、冷たいビールを飲む。これは間違いなく、村上春樹いうところの『小確幸』だ。願わくば、このサウナがもたらしてくれる小確幸を、週に一度ぐらいのペースで感じることができれば、人生はさらに豊かなものとなる。強くそう思う。




昨日のI/O

In:
『武と舞の根源を探る』瀧本誠
Out:
S社社史原稿

昨日の稽古:

懸垂