成人式とは



今日は成人式だそうだ


成人式といえば、1月15日と決まっていたはずなのだが、最近はどうも違うらしい。違うといえば成人式に限らない。いつからそうなったのかは知らないが、祝日は今や変動相場制である。その年の暦に応じて、都合よく変えられる。


変わるだけではない。いつの間にか、休みが増えていたりする。昨年はシルバーウィークなるものができていた。何ですか、それは? 敬老の日の近くに、よくわからんけど国民の休日ができたのだという。おかげで去年は5連休だったらしい。


敬老、シルバーとくれば、てっきり「ジジババ万歳」的休日なのかと思えば、豈図らんや。5月の「ゴールデン」ウィークに対応して、9月の「シルバー」ウィークとなるらしい。そんな休みの存在などつゆ知らず。取材して原稿を書く自営業者としては、祝日=取材のできない日である。つまり、勝手に休みを増やされると、こちらとしては死活問題となりかねない(とまでいうとちょっと大げさですけどね)。


幸いにして、昨年9月は、新たに取材をするよりも、溜まりに溜まった原稿を早く書かねばならなかったため、祝日はむしろ「原稿を催促されない、ありがたい日」として機能した。それはそれでよかったのだ。


ともかく「成人の日」である。


この日には、全国各地で成人式が行われるようだ。女性は振り袖などを着飾り、男子も目一杯おめかしして出かけるらしい。そして式が終わると「もう酒飲んでも文句言われないんだぜ」とばかりに酔っ払って、馬鹿騒ぎをする。時に、暴力沙汰を起こしてニュースに取り上げられる。


その成人式にお誘いがなかった。正確にいえば、あったのかもしれないが、招待状のようなもの(が来るのだとしたら)を見た記憶がない。二十歳の時に住んでいたのは、滋賀県のとある町である。そこには高3の夏休み、だから17歳の時に引っ越した。往復5時間かけて通っていた学校は、奈良にあった。故に、その町に知り合いは一人もいない。もしかすると町役場の成人者リストから漏れていたのかもしれない。


ついでにいえば、小学校卒業と同時に京都の伏見から大阪の枚方に引っ越したために、小学校時代の友だちとも離ればなれで音信不通である。だから、仮に届いていたはずの招待状を持って、知り合いの一人もいない町の成人式に出たところで、何も楽しくなかったに違いない。


では、自分が成人したのは一体いつなのだろうか。「あなたが大人になったと思ったときのことを、400字程度で書いてください」とは、時々行っている文章講座で生徒さんに出す課題である。この課題に対して、自分ならどう答えるのだろう。


初めて一人でバイクで泊まりがけのロングツアーに出た日とか、バイクで事故って相手と一人で話をつけた日とか、あるいは就職して自宅を出て一人暮らしを始めた日とか。もっともらしいことならいくらでも言えるのだが………。


たとえ文章講座とはいえ、なんという恐ろしい質問を迂闊にしていたことかと、いま思い知りました。これまでの受講生の皆さん、実に答えにくい課題を出してしまっていて、すみませんm(__)m


昨日のI/O

In:
『匂いの記憶』
Out:
某大学講演原稿
某誌掲載用某社取材原稿
某社オウンドメディア掲載原稿

昨日の稽古:

ジョギング40分、套路10分