満州に行きたい。


阿片王 満州の夜と霧

阿片王 満州の夜と霧


『阿片王』を読んだ。また中国へ行きたくなった。


この2年間は海外へ出かけていない。以前はきっちり年に3回、行き先
はほとんどが中国か香港。何のためかといえば、気分転換である。もと
より解消が必要なほどストレスがたまるわけではない。


ただ、時々、まったく価値観の違う環境の中に身を置いてみると、頭を
揺さぶられるような効果がある。とてもリフレッシュになる。それがな
ぜ中国かといえば、理由は4つある。


まず一番には、お安く行けること。飛行機が3〜4万、ホテルは1万円
も出せば、スイートルームに近い部屋に泊まることができる。3泊4日
なら7〜8万もあれば十分だ。


そして近い。上海なら飛行機に乗っているのは実質2時間足らず。これ
は楽です。


3つめは、日本と全然違うこと。特に上海は、ブレードランナー的都市
になっている。市内を循環する高架道路からみえる夜景は、世界中のど
の都市よりもSFチックじゃないだろうか。しかも、その風景が3ヶ月ご
とに変わっていたりする。人も豊かさに飢えていて、まさに街中が熱に
魘されて沸いているような感じだ。これは刺激的である。


最後に土地勘があって、最低限の言葉が通じること。


空港からどこそこのホテルへ行けといえる、メシ屋に入って、食べたい
ものを注文できる、トイレがどこかを尋ねることができる。必要な中国
語といってもこれぐらい。あとは「これいくら?」と聞いた時、相手の
返事をだいたいの線で聞き取れれば十分だ。


上海、広州、大連、天津、北京なら、空港から街への経路、街の大体の
地図、ホテルの位置などが何となく頭に入っているから、まあ安心して
いられる。


それで中国へ行って何をするのか。特別なことは何もしない。相変わら
ず朝は4時から5時ぐらいに起きて、普通に仕事して、朝飯を食いにい
く。おかゆとかワンタンとかでだいたい200円ぐらいだ。


それから本でも読んで、休憩して、昼ごろに按摩さんへ。これが中国に
来る値打ちの一つだ。何しろ1000円ぐらいでたっぷり一時間、きっ
ちり揉んでもらえる。肩や首筋などコチコチに固まったのをしっかりと
ほぐしてもらうと、目がよく見えるようになったような感じがする。


それから昼飯。これは上海ならオフィス街に出かけて、コーヒーとサン
ドウィッチとか。あとの時間は街をぶらぶら歩くだけ。これがかなりお
もしろい。というか気分転換になる。地下鉄に乗るのもおもしろい。


上海にいるときは博物館へ行って、書のコーナーで呆然と時間をつぶし
たりもする。


夕飯は早い目に、安そうな中華料理屋へ。このときだけは一人旅の不利
を感じる。ビールを頼んで、おかずを二品でもうお腹いっぱいだ。本当
なら前菜やスープ、チャーハンに麺類なども食べたいところだが仕方が
ない。とてもじゃないが食べきれない。


あとはコンビニでワインでも買って帰って、ホテルで本を読んだり、テ
レビを見たりしながら飲む。というような旅をしていないなあ、最近。
行きたいぞ、中国! というか台湾とか韓国でもいいけど。





本日の稽古: