ブログは中国の情報流通を変えるか


利用者数2000万人


中国でのブログ人気が高まっている(日経新聞12月26日)。同国の
ブログサービスでシェアトップ(25%)を取っているのが「博客網」。
同社の方CEOは、来年末までに利用者数を3000万人に伸ばすつもり
だという。


ちなみに日本では今年9月末時点でのブログ利用者数が470万人。ブ
ログ利用に関しては、すでにチャイナクロスが起こっている。


ここで期待したいのが、ブログユーザーによる中国の情報流通革命だ。
ものすごく大ざっぱな分類だけれども、ブログを書く人は、何らかの問
題意識を持っている人が多いはずだ。当然、日中問題についてコメント
する人もたくさんいるだろう。


こうした人たちと、ブログを通じてコミュニケートすることができない
ものか。残念ながら中国語については何の能力も持っていないのだが、
そこは何かテクノロジーの力が解決してくれるとか、誰かが翻訳してく
れるとか、あるいは拙くても英語でやり取りするとかの方策を考えると
して。


仮に、中国のブロガーと日中間にあるさまざまな問題について、意見を
交わすことができるようになれば、そこから日中関係が変わっていくの
ではないだろうか。昨日のエントリーで書いたように、中国の人が未だ
反日感情をもつ続けているのは、中国内での情報統制が影響している。


この統制を突き崩す力になればいいと思う。


ちなみに、この「博客網」は創業が3年前。この間に利用者数を500
万人まで伸ばし、あと一年でプラス2500万人のジャンプアップを狙
っている。それだけブログに対する関心が、中国では高いのだ。そして、
なぜブログへの関心が高まるのかもよくわかる。


おそらく何らかの形で検閲が入るにせよ、ブログは自分の意見を、極め
て簡単に、世界中へ発信できるツール(メディア)だからだ。メディア
といえば、ほぼ官製メディアしかなかった中国が、これからブログとい
う草の根メディアに対して、どんな対応策をとっていくのか。ここも注
目である。


ブログの普及(この先2、3年ぐらいでユーザー数が1億を超えるだろ
う)は、中国政府にとって「ある不可逆的な状況変化」を必ず引き起こ
す。個人的には強くそう思う。




昨日のI/O

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再生医療の仕組みと未来/才園哲人』
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