痛風でダイエット


2日間で5キロ


抜群のダイエット効果である。前回のエントリーで痛風大魔神がご来臨になったこと、その特効薬・コルヒチンを飲み始めたことまでを書いた。正確にはブログを書いた後で医者に行き、「あ〜、痛風ですね。コルヒチン、出しておきましょうか」なんて感じで診察をしてもらった。痛風の診察なんて、こんなもんである。


帰りに薬局によって薬を出してもらい、「まあ、これを飲んでしばらくじっ
としていれば、痛みは一日ぐらいで引くはずだから」と早々に布団に入った。


実際、なった人でないとわからないと思うのだけれど、痛風の痛みは、ほとんどすべてのやる気を失わせる。新聞を読もうとしても、文字は追えても文章が頭に入ってこない。テレビを見ていても、人のしゃべりが音として耳に入ってはくるのだけれど、何を言っているのかわからない。そんなもんである。


こんなときは布団に入って、痛い方の足がふとんにふれないように(布団がふわっとさわっただけでも激痛が走るのだ)体を丸めてですね「もうせんけん、体に悪いことは絶対やらんけん、ビールも飲まんちゅうとんねんから、はよなおしたってや」と祈るばかりなのだ。


さらに、今回は、さすが痛風のベテランといわれたくて『せっかくコルヒチンをいつもより早い目に飲んでんから、ちょっとぎょうさんめに飲んだれ』作戦を実行した。


コルヒチンとは痛風の痛みを散らす薬である。これは3時間おきに1錠飲むことになっている。そこでトーシロさんが3時間に一回なら、こちとら痛風のプロなんだから2.5時間ぐらいで1錠飲んじゃおうじゃないの、その方が早く直んじゃないのなどと考えてしまった。これが効きました。


もろバッドトリップである。


もともとコルヒチンには副作用がある。胃腸障害を引き起こす。具体的には下痢、嘔吐、ひどいときには悪寒などからさらに悪化すると重篤な状態に至ることもあるらしい。そして、今回は重篤の一歩手前までいってしまった。


3時間に1錠のところを2.5時間で1錠で飲むとどうなるか。一日になら本来8錠のところを10錠弱飲むことになる。しかも薬袋を後からよく見ると、3時間おきに1錠で1日6錠と書いてあるではないか。コルヒチン、実は飲み過ぎに注意の薬なのである。


これを「痛風は痛みが出てから、できるだけ早い間が勝負だ」とばかりに、木曜日の夜からコルヒチン・短サイクル投与作戦を開始し、土曜日の昼前までで、どうだろう15錠ぐらいは飲んだのだろうか。ここでアウトである。


土曜日は寺子屋の日である。何とか子どもたちの相手をしてはいるのだが、ほとんどイスに座っているだけで苦しい。というか座ってられない。メガネをかけていることですら、気分が悪くなる。最悪というか、冷や汗というか。頭もズキズキする。どうもおかしい。いつもと違うのだ。


いつもの痛風なら、コルヒチン飲んで、じっといい子にしてたら、丸一日で足の痛みはやや残るものの、体は元気回復ってなもんだったのに。どうにも体に力が入らないだけでなく、お腹が全体にグルジい。最後の生徒を何とか送り出した後で、布団に倒れこむ。こんなの初めてだ。もしかして死ぬんじゃないか、ぐらいのしんどさだ。


何が悪かったのかと考えるに、答えは一つ。薬の過剰摂取だろうと気がついた。たくさん飲めばいいってもんじゃないようだ。あとで調べてみると、コルヒチンの副作用のことがわかった次第で、まあ、バカの極みである。


結局、土曜日の夕方からコルヒチンをやめ、ずっとふとんにうずくまっていた。もちろん食欲はゼロ。ただ水だけは飲まないと脱水症状になるから、無理して飲んだ。飲んでもすぐに下痢となって出るだけなのはわかっているのだけれど、でも胃腸の中に残っているコルヒチンを少しでも早く出さなきゃとも思ったので頑張って飲んだ。


そんな、こんなの闘病生活の末、日曜の昼前ぐらいからようやく回復に至ったという次第。日曜の夜に風呂に入り、体重を量ってみたら、なんと5キロもやせていました。ということで、くれぐれも薬は適量に、皆さま、体はご自愛ください。



昨日のI/O

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