Googleは何をめざすのか


月間延べ利用者数4億人


といわれても、うまく想像できない。とりあえずGoogleは提携先もあわせると、想像できないぐらい巨大な規模になっているようだ。そのGoogleの売上高の99%はネット広告である。ネット広告の単価は1クリックあたり数セント、だからクリック数をどれだけ稼げるかがGoogleの収益にダイレクトに影響を与える(日本経済新聞9月4日)。


Googleアドワーズ広告には、私自身がお世話になっている。というのもおこがましいぐらいのささやかな規模ではあるが、たとえばキーワード『産業材』『顧客調査』『顧客不満』『中間材』などでググっていただくとトップ、もしくはそれに近いところに広告表示されるはずだ。


この広告を利用し始めたのが今年の3月から。今に至るまでのクリッックコストはごく微々たるものだ。「これなんで大丈夫なんかいなGoogleはん!」といったところだけれど、逆に私が請求される予定のコスト×仮に1億人(というか正確には社かな)と考えると、それってオーマイガァ的な数字になる。えっと1社1000円で1000億、これが1万円(たったの!)で1兆円となる。


もちろん私のようなマイナーキーワードではなく、もっとメジャー検索用語を買っている企業なら、支払額も半端じゃないだろう(といっても月額にして数十万円ぐらいだろうとは想像するけれど。そして、これがGoogle広告のすごいところだと感心するけど)。


仮に全国紙で全15段広告を打つとすれば、数百万から一千万単位のコストがかかる。それだけのコストをかけて、狙っているターゲットにどれだけリーチできるか。と考えれば、リーチではなくサーチしてくる相手に広告を表示することの優位性は明らかだ。よくいわれることだけれどサーチしてくるということは、少なくともその検索キーワードを自分で入力して、リターンキーを押していることになる。それだけの(わずかではあるけれども)時間コストをかけて、そのキーワードに関連する何かを探しているわけだ。


というわけで、Googleにとっては利用者数こそがすべてである。


その利用者数を稼ぐために、あの手この手の無料サービスを提供している。しかもGoogleのすごいところは、それらの無料サービスのクォリティが極めて高いこと。


たとえばGmail。何回も書いたように、そのスパムフィルター機能は抜群だ。自分宛に届いたメールをネット上に保管することにためらいがないのなら、これほど便利なメーラーはない。さらにこのメーラーはフィルタリング機能が充実していて、送られてきたメールに特定のフィルターをかけ、それだけを別アドレスに転送、なんてこともしてくれる。


これを使えば、本当に緊急対応が必要なクライアント、重要クライアントからのメールだけを携帯に転送、なんて芸当もお茶の子さいさいである。Googleカレンダーの使い勝手も、iCalとほとんど変わらない。


あとExcelの代わりとなるGoogle SpreadsheetsとかWordの代わりとなるワープロとか。当分の間は本家ExcelやWordには敵わないとしても、今の重戦車装備のExcelやWordなんていらない、って人もたくさんいるはずだ。その人たちが使う分にはGoogleのサービスで充分ということも考えられる。


梅田望夫氏が言ってるけれど、ExcelやWordまでをGoogleのサービスで使うようになれば、自分のデータはすべてネットのあちら側(ってGoogleサーバーのこと?)に預けておくことになる。そうなればネットにアクセスさえできれば(プラス今のところは英語を使っていれば、という条件がつきそうだけれど)、自分のパソコンを持ち運ばなくてもどこででも仕事でもプライベートの用事でも何でもこなせてしまう。


そんな状態をGoogleがめざしているのだろうか。仮にそうなってしまった時点で、Googleがサービスの有料化を宣言したら、自分のデータがすべてGoogleサーバーにある人は従わざるを得ないわけで、それは一つの悪夢的な世界だともいえる。


どうなるんだろう。



昨日のI/O

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日経アソシエ
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昨日の稽古:富雄中学校体育館

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・基本稽古
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