戻りたいのは何年前?


決して現状に不満があるわけじゃないのだけれど


こんなタイムマシンがあったらと、ふと思いついた。名づけて『自分のこれからの寿命と引き換えに、過去に戻ってやり直せるタイムマシン』である。


その仕組みはこうだ。仮に自分の天寿が75歳だとしよう。すると今47歳なので残された時間は28年ある。この時間内なら好きなだけ過去に戻れるのだ。だからマックス28年前に戻れば、何と19歳の時の自分に帰ることができる。


ただし過去に戻るためには一つ条件がある。戻りたい年月分だけの時間を残された寿命から差し引かなければならないのだ。


だから28年前に戻るとなると、残された寿命から28年を削り取ることになる。すなわち19歳にめでたく戻れたはいいが、そこでジ・エンド。戻った瞬間に人生は終わりということになる。終わり方がどうなるのか、そこまでは考えていない。もしかしたら何時間かは19歳の自分として過ごすことができるかもしれない(できないかもしれない)。


要するに寿命を捧げ出すことと引き換えに若返りを許されるタイムマシンなのである。何にも交換条件なし、ノーリスクで過去に戻れるなんて甘い話じゃない。


であるなら過去に何回かあった決定的なターニングポイントに戻ってみて、そこで違った選択肢を取っていればどうなっていたかを考えるのではないだろうか。なかには寿命を10年分削っても、10年前のあの日の決断をくつがえしたいという人だっているだろう。


あのとき、上司の言うことを黙って聞いてしまったがために企業犯罪の片棒を担がされることになってしまった人。あるいは、あのときなぜか雰囲気に酔ってしまい隣にいた女性の色香に迷ったがために今かぎりない苦渋の日々を送る羽目になってしまった人。


たわけた他愛もない仮想のタイムマシンではあるけれども、もし、そんなふうに過去をやり直せる選択肢が与えられたら自分はどうしていたか。そんなことを考えるのも一種の思考訓練になると思う。


自分の場合はどうかといえば、少なくともここ一年ぐらいに限った話、違った決断をしていればと後悔するような出来事はない(というか正確には、ほとんど選択の余地がなかったともいえる)。それ以前にまで遡って(つまり、この先の寿命と引き換えにしてまで)違った選択肢を選びたいとも思わない。


ということは、何ともめでたい人生を送っているということになるのだろうか。五十を目前にしているにもかかわらず、そんな脳天気なことで良いのかと少し反省したり、なんと自分は恵まれているのだろうと思ってもみたり、である。でも、この『自分のこれからの寿命と引き換えに、過去に戻ってやり直せるタイムマシン』、マジで乗り込んだつもりでどれぐらいの過去をターゲットタイムに置くかを考えてみるのは結構面白いと思う。



昨日のI/O

In:
『確かに生きる/野口健
野口健氏インタビュー
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昨日の稽古: