ライターと腱鞘炎


どうも腱鞘炎になっちまったようだ。


特に左手。キーボードを叩くと、手首のあたりが痛む。二の腕の表側の
部分がしびれている。腱鞘炎なんて、それなりの物書きこそがかかる病
で、大した文章も書けない輩がなれるようなもんじゃねえよって思って
たのに。


大作家が重いペンで原稿を書きなぐって、何度も何度も推敲を重ねてる
うちに右手がしびれてくる…みたいなイメージですよね。と考えると左
手が痛いってのが、いかにもへっぽこライターぽくっていいんだけど。


確かにこの2週間ばかり、キーボード打ちっぱなしみたいな状況にはなっ
ている。基本的には取材に行って、テープを起こして、原稿にまとめて
いるわけだが、大変なのがテープ起こしのところ。1時間ぐらいのイン
タビューをていねいに起こしていくと、だいたい1万字ぐらいになる。
昔風にいえば原稿用紙25枚分ですね。


こんなの手書きしてたら、とんでもなく時間がかかって仕事にならない。
そう考えると、手書きからキーボード書きへの変化って、かなり非連続
的かもしれない。それで生産性が上がったのかどうかについては疑問が
残るけれど、とにかく量をかけるようにはなった。


キーボードについては、一応ホームポジションを覚えてブラインドで打
てるのでかなり早い方だと自分では思ってる。テープを聴きながらでも、
1万字ぐらいなら実質的には3時間ぐらいだろう。


それはいいんだけど、インタビューが重なると、当然、テープ起こしも
積み重なってくるわけで、このところ毎日ひたすら、テープ起こし〜原
稿書きみたいな生活に陥っていた。しかも出張が重なって、電車乗った
らパソコン開けて、目的地に着いたら取材したりミーティングして、ホ
テルに入ったら、またキーボード叩いてと。


たま〜に入ってくるデザイン仕事をやるのが、どれだけうれしいことか。


なんて、いってる場合じゃなくて、目の前の原稿を何とか書き上げなきゃ
と焦りながら、でも、左手、動かないんだよね、とぶつぶついいながら、
こんな文章書いてる場合じゃないだろって。


ふぅ〜っ。


今日から、もう8月だぜ。




本日の稽古: